「必要である、当然であるとして強く求めること」(広辞苑 第六版) 「ほしい、必要だ、または当然の権利だとして、その実現を相手に求めること」(新明解国語辞典 第四版) 「1 必要または当然なこととして相手に強く求めること。 2 必要とすること」(goo国語辞書/デジタル大辞泉) 「要求」という言葉を辞書で引くと、こんなふうに説明されている。しかし、この説明にしたがって、システム開発の“要求”定義を行うと、とんでもないことになる。運用テストに至ったところで「こんな機能は使えない」と大幅な手戻りが発生するか、運良くリリースにこぎ着けても使われないまま放置されたり、使われはしてもビジネスの成果につながらなかったりする可能性が高い。 そもそも要求とは、もやもやしたとらえがたいものであり、それを正確にシステムに反映する作業は、ベテランのSEでも容易ではない。その容易ではない作業に光が当たり始めたのは、