本格的な“情報爆発”時代を迎え、企業や社会における情報活用戦略は大きく変わろうとしている。そのときCEO(最高経営責任者)は何を求めるのか、CIO(最高情報責任者)の存在価値はどこにあるのか。これからの企業とITなどについて、ITリサーチ最大手の米ガートナー リサーチのバイスプレジデント兼フェローであるマーク・ラスキーノ氏に聞いた。(聞き手は志度昌宏=ITpro) ITが経営に与えられる価値を最大化するには、CIOの取り組みはもとより、CEOの決断・支援も必要だ。CEOは今、どんな課題に直面しているのか。 ガートナーでは、CEOや上級役員への独自調査や広範なビジネス情報源から、2010年から2012年のシナリオを描き出した。そこから、CEOが抱える主要課題とITへの影響が浮かんできた。具体的には、次の七つである。 (1)ITへの確信が揺らいでいること。これにより、IT予算はおそらく横ばいが