こうして生きていると、自分の人生をまるごと変えてしまうほどの出会いというものが、たまにあったりする。 僕にもそんな出会いがあった。 自分大好きなぼくが唯一自己否定をしそうになったことがあってさ、ちょうどそんな時期にある出会いが訪れたんだ。 自分が大好きだった青年 自己否定や自己嫌悪に陥りやすい人が多いこの時代にはめずらしいのかもしれないが、ぼくは自分が大好きな青年だった。それはもうゴリゴリに大好きだった。 たぶん両親がたっぷりと愛を注いで育ててくれて、ぼくはそれを素直に受け取って育ったもんだから、「自分は誰からも愛される」という自信があって、「なにが起きても自分ならなんとかなる」という根拠のない確信すらあった。両親にはほんとうに感謝している。 ぼくは自分が大好きで、自分はとても良いなあと思っていたし、自分のような友達がほしいと思ったりもした。冗談ではなく本気でそう思っていた。自惚れってやつ