民主党が27日発表した衆院選のマニフェスト(政権公約)は、党の政策集「INDEX2009」で濃厚だった左派・リベラル的色彩が薄められている。これは政権奪取後を見据え、現実路線にかじを切った結果といえる。一方、永住外国人への地方参政権付与など有権者の反発が大きい政策は、選挙で争点化しないよう隠したいとの思惑も透けてみえており、慎重に見極める必要がありそうだ。(阿比留瑠比) 「われわれが選挙で国民に示して約束するのはマニフェストであり、政策集は公約ではない」 民主党の政調幹部はこう強調する。さしずめ、マニフェストは選挙で掲げる「旗印」で、政策集は表立っては主張しない「本音」という位置づけだろうか。 今回のマニフェストでは、鳩山由紀夫代表が繰り返し意欲を表明してきた米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県外(海外)移設が盛り込まれていないなど、外交・安全保障面の現実路線ぶりが目立つ。米側の理解と協