突如ぶち上げられた大量移民受け入れ構想。実行された時に待ち受けている本当の事態とは(産経新聞論説委員・河合雅司 月刊正論6月号)このままでは人口は激減するが…「人口激減の世紀」-。このまま何の対策も講じなければ、未来の歴史学者たちは日本の21世紀をこう呼ぶことだろう。 日本人が減り始めたのは2005年である。この年について、厚生労働省の人口動態統計は、出生数から死亡数を引いた自然増減数が初めて2万1266人のマイナスに転じたと伝えている。 ところが、日本はその後の10年、惰眠をむさぼった。少子化に歯止めがかからず、人口の減少幅だけ年々拡大した。国立社会保障・人口問題研究所によれば、現在約1億2730万人の総人口が、2060年に8674万人に減り、2110年には4286万人にまで落ち込む。 われわれは、こうした未来図を何としても変えなければならない。政府がたどりついた結論は「移民の大量受け入