【バンコク=寺岡秀樹】死者が三百七十人を超える惨事になったバングラデシュのビル崩壊事故。「世界の衣料品工場」といわれるバングラデシュは中国に次ぐ世界二位の縫製大国だが、これまでも縫製工場で崩壊事故や火災が多発、多くの労働者が犠牲になってきた。職場の安全が守られない背景には、国際的な価格競争のしわ寄せなど、構造的な問題が指摘されている。
【バンコク=寺岡秀樹】死者が三百七十人を超える惨事になったバングラデシュのビル崩壊事故。「世界の衣料品工場」といわれるバングラデシュは中国に次ぐ世界二位の縫製大国だが、これまでも縫製工場で崩壊事故や火災が多発、多くの労働者が犠牲になってきた。職場の安全が守られない背景には、国際的な価格競争のしわ寄せなど、構造的な問題が指摘されている。
若者に人気のパブ。バンドへのリクエストはラオス語の曲よりもタイ語の曲の方が多かった=ビエンチャン、古田大輔撮影 ※写真をクリックすると拡大します ラオスの人気ポップ歌手アルーナさん(右)とターさん=ビエンチャン、古田大輔撮影 ※写真をクリックすると拡大します 編纂(へんさん)中の初の公式辞書を手にするトンペット教授=ビエンチャン、古田大輔撮影 ※写真をクリックすると拡大します ラオスの地図 ※写真をクリックすると拡大します ♪ジャ・ハム・ジャイ・ハイ・ダイー(衝動を抑えようとしているの) 「『ダイー』を『ダーイ』と歌うとタイ語に聞こえてしまう。正しいラオス語で歌うには細心の注意が必要です」。2008年にラオス音楽祭で最優秀女性歌手に輝いたアルーナさん(32)は話す。冒頭はデビューアルバムの曲だ。 ラオス語とタイ語は文法や語彙(ごい)で重なるものが多い。中国語などと同様、発音の高低で意
ディアン・ワフユ・ウタミさん ※写真をクリックすると拡大します イスラム系ファッションショー「インドネシア・ファッションウイーク2012」=ジャカルタで、郷富佐子撮影 ※写真をクリックすると拡大します イスラム系ファッションブランドに身を包んだトップモデルが、パリ・コレクションのキャットウオークを歩く。世界中のイスラム教徒が、オンラインショップで手頃な価格の最新アイテムを選ぶ。世界最多の約2億人のイスラム教徒が住むインドネシアを発信地として、そんな時代が来るかもしれない。 「私はスペインのZARA(ザラ)のようなブランドを作りたい。イスラム版ファストファッションを世界で確立したいのです」 インドネシアで大人気のイスラムブランド「ディアン・プランギ」のデザイナー、ディアン・ワフユ・ウタミさん(21)は、大きな瞳を輝かせて語った。 ■露出控える カラフルなスカーフやTシャツ、エスニック
(英エコノミスト誌 2011年8月20日号) アジアでは、女性が結婚を望まなくなっている。その社会的な影響は深刻だ。 今から20年前、はっきりした「アジア的価値観」は存在するかという議論が巻き起こった。その際、注目を集めたのは、民主主義はアジア的価値観には含まれないとする独裁者たちの怪しげな主張だった。 だが、さほど注目されなかったかもしれないが、より興味深い意見として、アジアでは伝統的な家族の価値観が欧米より強く、それがアジアの経済発展の一端を担っているという主張があった。 シンガポールの元首相で、アジア的価値観の熱心な提唱者であるリー・クアンユー氏の言葉を借りれば、中国人の家族は「学問、努力、倹約、将来の利益ために今の楽しみを先延ばしすること」を奨励するという。 表面的には、リー氏の主張は今でも説得力を持つように思える。アジアの大部分では結婚することが当たり前で、婚外子はほとんどいない
中国・北京(Beijing)市内の噴水で遊ぶ男の子たち(2009年7月30日撮影、資料写真)。(c)AFP/LIU Jin 【6月15日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)や世界保健機関(World Health Organization、WHO)など国連の5つの機関は14日、アジア各地に見られる「男児偏重主義」の是正を求める共同声明を出した。 声明は、「男女の産み分けは女性差別や女性への暴力を助長させることになりかねない。今こそ、あらゆる政府や社会は、女性の人権侵害の問題として真剣に取り組まなければならない」と述べている。 中国で最近行われた国勢調査によると、過去10年間、女児が100人産まれるごとに男児は118.06人産まれている。後継ぎとしての男児が好まれるという伝統に基づいていると考えられる。 また、インドでも、3月末に公表された国勢調査の暫定結果は、男女の数の不均衡を
【シンガポール矢野純一】南シナ海の実効支配を強めようと軍事力増強を図る中国の同海域への進出を食い止めるため、中国の隣国で「海域の玄関口」にあたるベトナムに対し、「(オバマ米政権が)軍事面などで大きな役割を担う意思がある」とする報告書を米議会調査局がまとめていたことが分かった。米国は、ベトナムと同様に中国と南シナ海の領有権を争うフィリピンにも軍事支援を進めており、ベトナムなどを“対中防波堤”に位置付けているとみられる。海域を巡る軍拡競争がエスカレートする恐れがある。 ◇議会調査局報告「軍事面で役割」 シンガポールで3日始まった「アジア安全保障会議」でも、南シナ海の領有を巡る問題が主要議題として取り上げられる。 毎日新聞が入手した報告書(今年2月作成)によると、オバマ米政権は中国に対する「戦略上の懸念」から、ベトナムとの関係を「次のレベル」に発展させるため関係強化を進めている。 ベトナム戦争の
姜 克實先生は尊敬している思想史研究者です。特に石橋湛山研究では毎回示唆を得ることが大きいのです。今回の『週刊東洋経済』の論説「紛糾する対中関係どう構築し直すか」も勉強になります。 尖閣諸島問題で最大の問題は、それが「国民感情の対立、ナショナリズム合戦に拡大したこと」と姜 克實先生は指摘します。そして湛山が生きていれば、1)国民にナショナリズムの自粛を呼びかけ、2)相手の懐に飛び込んで誠意を持って誤解の解消に努める、3)国際社会の正常運営のため、まず自国の欲望を抑制する、などを主張すると述べています。おそらくそうでしょおう。 ナショナリズムは自国本位の教育の産物であり、国境・民族が存在するときにこれを教育で抑制するのは不可能だろう。となると国際間のナショナリズムの対立を避け、できるだけ外交問題は外交の場で解決し、国民の感情に任せないことである、と姜 克實先生は指摘しています。 しかし問題の
日本の官民が売り込む新幹線計画にベトナムの国会が先月、「ノー」を突きつけた。共産党一党支配のこの国で、政府の重要提案が否決されるのは極めて異例だ。巨額な事業費の借り入れ負担や採算性への不安が推進論を圧倒した。しかし党と政府にとって、完敗だったわけではない。自己主張する国会は「民主化」の進展を内外に宣伝する効用ももたらした。 ベトナムの南北を結ぶ今の「統一鉄道」は大動脈には程遠い代物だ。狭軌の単線で、北の首都ハノイから南の商都ホーチミン市まで30時間もかかる。新幹線計画は、日本の技術を導入してこれを一気に高速化しようというもので、両都市間の所要時間は約6時間に短縮される。完成の目途は2035年としている。 しかし、バラ色の計画には強い反対がわき起こった。反対派が最も懸念したのは資金負担である。560億ドル(約4兆9300億円)という総事業費はベトナムの国内総生産の半分以上に相当する。ほとんど
マッカーサー元帥の上陸地点には記念の像が立ち、観光地となっている=島北部パロ、四倉写す亡くなったディアスさんの首には日本兵に殴られた時のこぶが残っていたセビリャノさん ※写真をクリックすると拡大します 日本軍が「太平洋の天王山」と呼び、米軍のマッカーサー元帥が「アイ・シャル・リターン(私は戻ってくる)」の約束を果たす地と決めた太平洋戦争の決戦場、フィリピン・レイテ島。日米両軍の間でほんろうされ、大きな犠牲を払った島民の高齢化が進む。戦後65年の今夏、レイテ島の戦いを記憶にとどめる人たちを訪ねた。 ■母の前で襲われた娘 島北部の町レイテで草ぶきの簡素な家に住むフランシスコ・ディアスさんは95歳。首の後ろにある小さな握り拳ほどの大きさのこぶをさすりながら記憶をたぐった。 日本軍占領下の1943年。ディアスさんは日本兵に頼まれて仲間数人と川で水をくんでいた。そこに別の日本兵の一団が来た
抵抗と協力のはざま―近代ビルマ史のなかのイギリスと日本 [著]根本敬[掲載]2010年9月12日[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)■したたかに政治的自立探る 「ビルマ(現ミャンマー)近代史の学術書」と聞くと、読書家でもなかなか食指が動かないだろう。しかし本書をぜひ、手にとってほしい。ビルマ独立運動に従事した若き政治家・活動家が、植民地権力への「抵抗」と「協力」のはざまで苦闘した軌跡が見事に描かれているからだ。 本書が対象とするのは、イギリス・日本の統治から独立を勝ち取る時期のビルマ。初代首相バモオ、国民的英雄アウンサン、その暗殺者ウー・ソウといった政治エリートやビルマ共産党メンバー、行政エリートの歩みを丹念に追い、多様なアクターの主体性を浮かび上がらせる。彼らが懸命に植民地権力と渡り合い、時に妥協や協力を繰り返しながら、したたかなナショナリストとして独立を勝
60年前の出来事を詳細に語る元ソ連空軍パイロット、ニコライ・モトフさん=モスクワ州コロムナ市、西村写す元ソ連空軍パイロット、ニコライ・モトフさん。朝鮮戦争開戦直前に撮影中国にあるソ連のパイロットの墓。ニコライ・モトフさんの戦友も眠る=遼寧省大連市旅順口区、西村写す ※写真をクリックすると拡大します 「明日、私服に着替えて列車に乗るように」 モスクワ州コロムナ市在住のニコライ・モトフ(89)は1950年5月、突然、上官から命令を受けて列車に乗った。モスクワに近いカリーニン(現トベリ)にあった航空師団の戦闘機パイロットだった。 部隊に配備されていた約40機の戦闘機「ミグ15」も分解されて貨物列車に積み込まれた。当時の最新鋭だ。ワイシャツなどが政府から支給された。行き先も任務も一切不明だった。極秘の指令だと悟った。 シベリア鉄道を東へ走り、1週間後に着いた場所は中国・瀋陽。街では無数
(英エコノミスト誌 2010年3月6日号) 殺害や中絶、遺棄によって命を失った女児は少なくとも1億人に達する――そして、その数はさらに増え続けている。 読者の皆さんに想像してみてほしい。自分が、急成長する発展途上国で第1子の誕生を待ち望む若い夫婦の片割れだ、と。あなたは新中間層に属し、所得は増えており、小さな家族を望んでいる。しかし、夫婦を取り巻く伝統的な習俗がなお支配的で、女児よりも男児を優先する傾向は特に重大な意味を持つ。 家族が生計を立てていくうえで、この先も激しい肉体労働が必要かもしれない。その国では息子しか土地を相続できないかもしれない。もしかしたら、娘は結婚すると別の家族の一員になると見なされ、あなたは老後の世話をしてくれる子を望むかもしれない。そして娘には、嫁入りする際の持参金が要るかもしれない。 さて今度は、そうした状況で、超音波スキャンで検査したと想像してみてほしい。それ
檜山幸夫氏は日清戦争および植民地期台湾を専門としているが、 その著書『日清戦争 秘蔵写真が明かす真実』(講談社、1997)では、 第六章「台湾統治と台湾戦線」の第三節を「日台戦争」と題している。 同節251頁では、次のように述べる。 清軍兵士と異なり、彼ら(引用者注―台湾の抗日軍)が頑強に抵抗した背景には、台湾に福建省や広東省から移住し、そこに住んでいた原住民を討伐し、苦労して荒れ地を開墾して獲得した土地を守るという意識があったからにほかならない。その意味では、台湾での戦闘は、正しく日本と台湾との戦争(日台戦争)であり、最初の植民地戦争であったということになろう。 檜山氏は、日台戦争の終末を、 第二師団が凱旋した明29.5月末とみているようである。 自分たちが苦労して獲得した土地、郷土を守ろうとする者が 頑強に抵抗するのは、道理であろう。 現地に入った樺山台湾総督は、明28.6.10、伊藤
オーストラリア国防省の発表した2009年度防衛白書には、潜水艦6隻体制を倍増して12隻体制に移行する事を中心に、大規模な軍拡計画が記されています。 豪、30年までに潜水艦倍増 12隻に 09年度版国防白書:日経新聞 (PDF) Defence White Paper 2009 | Australian Government, Department of Defence オーストラリアはこの軍拡を行う理由に、中国の軍拡とそれに伴う地域全体の軍拡に対抗しなければならなくなった為と説明しています。つまり中国が直接の仮想敵というよりは、中国の軍拡のせいで自分達(オセアニア地域)の目の前の東南アジア地域が軍拡を行っているのが原因となっています。具体的に言えば、オーストラリアと目と鼻の先にあるインドネシアの海軍戦力増強に対抗する必要性が出てきたからです。 実はインドネシア海軍も2024年までに潜水艦を
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