海外メディアが成功したビジネスマンばかりを取り上げるお陰で、もう援助なんか卒業だろうと見られてしまう悲劇 経済成長が急速に進み、次々と億万長者が生まれるインド。先進国が今までどおりこの国に経済援助を続けることは、果たして理にかなっているのだろうか。 アメリカの大富豪に資産の半分を寄付しようと呼び掛ける社会貢献運動を展開するビル・ゲイツとウォーレン・バフェットは、最近インドを訪れた。この国の富裕層に、慈善活動への寄付を増やすべきだと説くためだ。 経済成長の一方で、膨大な人口を抱えるインドでは依然として貧困と病気との闘いが続いている。繁栄は農村部の住民たちにまでは行き渡っていない。 巨額の国際援助が有効に活用されていないのも原因だ。最近の会計検査院の発表によると、公共事業計画で不手際があり、昨年は約200億ドルの援助金が放置された。 かといって、援助金が不必要だったわけではない。都市開発に50