タグ

ブックマーク / synodos.jp (213)

  • 「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS

    拙著『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)を上梓してから、およそ3 か月になる。幸い、ドイツ史やロシア・ソ連史の専門家、また一般の読書人からも、独ソ戦について知ろうとするとき、まずひもとくべき書であるという過分の評価をいただき、非常に嬉しく思っている。それこそ、まさに『独ソ戦』執筆の目的とし、努力したところであるからだ。 残念ながら、日では、ヨーロッパにおける第二次世界大戦の展開について、30 年、場合によっては半世紀近く前の認識がまかり通ってきた。日のアカデミズムが軍事や戦史を扱わず、学問的なアプローチによる研究が進まなかったこと、また、この間の翻訳出版をめぐる状況の悪化から、外国のしかるべき文献の刊行が困難となったことなどが、こうしたタイムラグにつながったと考えられる。もし拙著が、そのような現状に一石を投じることができたのなら、喜ばしいかぎりである。 しかし、上のような事情から、日

    「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS
    emiladamas
    emiladamas 2019/11/18
    ブコメでそんな人を見たことないという歴史修正が/パウルカレルの経歴は繰り返し言われてきた話だけど、それでも周知されていないのだなと
  • “子育て罰”を受ける国、日本のひとり親と貧困/桜井啓太 - SYNODOS

    ◇子どもの貧困は、大人の貧困である。 たいていの場合、子どもだけがひとり貧困になるわけではない。一緒に暮らす大人が贅沢な生活をしているのに、子どもを困窮させているのであれば、それは貧困問題ではなくネグレクトである。子どもの貧困は、子どもの親たちが貧しいからこそ生じている経済的問題である。 第一線の貧困研究者たちは、ずっと「子どもの貧困」における「罪のない子どもが貧困におかれている」という台詞の裏側に見え隠れする「大人の貧困は自己責任(罪)である」という価値に対して危惧を表明し続けてきた(注1)。 (注1)松伊智朗編(2017)『「子どもの貧困」を問いなおす:家族ジェンダーの視点から』法律文化社。編者の松は、「子どもの貧困」が貧困問題一般から切り離され、「家族責任」や「学習支援」に矮小化されることに明確な反対を示している。 どんな個人も、貧困のままに放置されるほどの罪などない。子どもであ

    “子育て罰”を受ける国、日本のひとり親と貧困/桜井啓太 - SYNODOS
  • この保守政権は「日本の家族」を守るのか? / 松木洋人 / 家族社会学 | SYNODOS -シノドス- | ページ 2

    6年ぶりの投票が行われた自民党総裁選は大きな波乱もなく、現職の安倍晋三総裁が3選を果たすという結果になった。今後の国政選挙で自民党が敗北するといった事態が起きない限り、これからまた3年の間、安倍政権が続くことが想定される。 言うまでもなく、自民党は保守政党であることを標榜しており、安倍も自らが保守の立場に立つ政治家であることを公言してきたわけだが、この保守政権を構成する政治家やその支持者たちが守る必要性を主張してきたものの1つが家族である。 「家族を守る」という言葉は、多くの人にとって、耳ざわりのよい響きをもつものだろう。統計数理研究所が1953年から5年ごとに実施している「日人の国民性調査」には、「あなたにとって一番大切と思うもの」を1つだけ挙げるという設問があるが、これに「家族」と回答する者は1983年には31%と、「生命・健康・自分」(22%)、「愛情・精神」(19%)などを抑えて

    この保守政権は「日本の家族」を守るのか? / 松木洋人 / 家族社会学 | SYNODOS -シノドス- | ページ 2
  • 中露の軍事関係と東アジアの安全保障/小泉悠 - SYNODOS

    「ほら、お前たち、これはどこから来たと思う?」 「あそこからさ、バーチャ!」シェーレトがにっこり微笑む。 「いかにも、あそこからだ」とバーチャは続ける。「それに肉だけではない。パンにしても中国のものをべている」 「中国製の<メーリン>を走らせている!」プラーウダが歯をむき出す。 「中国製の<ボーイング>で飛んでいますな!」ポロホフシチコーフが口を挟む。 「中国製の銃で陛下は鴨を撃ちなさる」お抱え猟師がうんうんと頷く。 「中国製のベッドで子どもをこさえる!」ポトゥイーカが絶叫する。 「中国製の便器で用を足す!」と私が付け加える。 皆が笑う。バーチャは賢人のように人差し指をぴんと立てる。 「その通り!そして、我々の国の状況がそのようなものである限り、我々は中国との友好と平和を保つ必要があり、戦争や不和を起こしてはならぬのだ(後略)」 ここで引用したのは、ロシアの現代作家ウラジミール・ソローキ

    中露の軍事関係と東アジアの安全保障/小泉悠 - SYNODOS
  • 大方の予想外だったマレーシア史上初の政権交代はなぜ起こり、どこに向かうのか/伊賀司 - SYNODOS

    大方の予想外だったマレーシア史上初の政権交代はなぜ起こり、どこに向かうのか 伊賀司 政治社会学・マレーシア研究 国際 #マレーシア#マハティール 2018年5月9日に投開票された総選挙の結果、マレーシア史上初の政権交代が起こった。マレーシアでは61年間にわたって、国民戦線(BN)が政権を担当してきた(注1) 。国民戦線(BN)とは、マレー人政党の統一マレー人国民組織(UMNO)を中核として、民族と地域のラインに沿った13政党が参画する政党連合である。 (注1)国民戦線が発足したのは1973年であり、それ以前は連盟党(Alliance Party)が国民戦線の前身の与党連合としてマレーシアを統治してきた。 国民戦線は今回の総選挙で、連邦下院議席の全222議席のうち79議席を獲得するにとどまり、与党から転落した。国民戦線に代わって与党の座についたのは、元首相マハティール・モハマドが率いる政党連

    大方の予想外だったマレーシア史上初の政権交代はなぜ起こり、どこに向かうのか/伊賀司 - SYNODOS
  • 歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために/『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー - SYNODOS

    歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために 『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー 情報 #「新しいリベラル」を構想するために 90年代に現れた歴史修正主義的言説。多くの学術的な批判がなされてきたが、一向に収束する気配はなく、インターネット時代になってますます広く深く蔓延している。なぜ、学術は無力にみえるのか? あるいは、まだ学術の力を信じることはできるのか? 『歴史修正主義とサブカルチャー』の著者、倉橋耕平氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――最初に書のコンセプトを教えてください。 今国会で財務省の公文書改ざんが話題になっていますが、あれこそまさに「歴史修正主義(=歴史否定論)」の系譜にある思考です。私が今回ので問題にしていることの根幹というか、その最悪の事態がいままさに目の前で起こっている。歴史を恣意的に歪めることは、事実を歪めることです

    歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために/『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー - SYNODOS
  • 教育はイデオロギーでなく「運用」で語れ――安全装置としての「理想の日本人像」/『文部省の研究』著者、辻田真佐憲氏インタビュー - SYNODOS

    教育はイデオロギーでなく「運用」で語れ――安全装置としての「理想の日人像」 『文部省の研究』著者、辻田真佐憲氏インタビュー 情報 #教育勅語#新刊インタビュー#文部省 明治維新後の「独立独歩で生きてゆく個人」、戦時期の「天皇に奉仕する臣民」、戦後の「平和と民主主義の担い手」、そして高度成長時代の「熱心に働く企業戦士」と、文部省は時代の要請にこたえて「理想の人間像」を打ち出してきた。その軌跡には近代日の姿がそのまま映し出されている。『文部省の研究』の著者、辻田真佐憲氏に150年の日教育歴史と、いまなぜ「理想の日人像」なのかを伺った。(聞き手・構成 / 芹沢一也) ――日は『文部省の研究』を出版された辻田先生に、文部省と「理想の日人像」というテーマをめぐってお話を伺います。最初に書のコンセプトを教えていただけますか。 「国家百年の大計」である教育は、経済的な数字だけでは成り立

    教育はイデオロギーでなく「運用」で語れ――安全装置としての「理想の日本人像」/『文部省の研究』著者、辻田真佐憲氏インタビュー - SYNODOS
  • 「人づくり革命」・「無償化」・改憲構想と大学のゆくえ――国家主義化する「大学改革」/石原俊 - SYNODOS

    1.「人づくり革命」・「無償化」と大学の教育・人事への介入 2017年12月8日、安倍内閣は「人づくり革命」の原案を含む「新しい経済政策のパッケージ」を閣議決定した。直前の10月に実施された衆議院総選挙で、政権側は幼児教育無償化とともに高等教育無償化を公約に掲げていた。多くの有権者は、標準修業年数(4年制大学であれば4年分)の国立大学授業料に相当する程度の金額が、一部高額所得者を除いて一律に無償化されると考えたのではないだろうか。 ところが「新しい経済政策のパッケージ」では、授業料無償化や返済不要の給付型奨学金の受給条件について、年収約260万円未満の住民税非課税世帯に限るという所得制限が設けられた。所得制限については、筆者も社会科学研究者のひとりとして一定の考えをもつが、この点は稿では議論しない。稿がとりあげるのは、もうひとつの大きな問題である。すなわち、「人づくり革命」のアジェンダ

    「人づくり革命」・「無償化」・改憲構想と大学のゆくえ――国家主義化する「大学改革」/石原俊 - SYNODOS
  • 学校空間をもっと自由に――いじめを減らすために本当に必要なこと/荻上チキ氏インタビュー /α-Synodos vol.238 - SYNODOS

    学校空間をもっと自由に――いじめを減らすために当に必要なこと 荻上チキ氏インタビュー /α-Synodos vol.238 情報 #畠山勝太#河西秀哉#天皇制#民主主義#いじめ#αシノドス#荻上チキ#岸政彦#齋藤直子#Yeah!めっちゃ平日#義務教育 皆様こんにちは。シノドス編集部です。 今回の収録内容をご案内いたします。 巻頭インタビューは弊社編集長、荻上チキです。いじめ対策のNPOでも代表を務める荻上氏。近年の研究から見える日いじめの特徴と、その対策について、エビデンスに基づいたご意見をいただきました。 続いては、神戸女学院大学准教授河西秀哉氏による「天皇制」のご解説です。一昨年の「おことば」以降、改めて注目を集める天皇の存在。その在り方は果たしてどのように変化してきたのでしょうか。「権威性」と「象徴性」の狭間にある、天皇の存在に迫ります。 第3稿のテーマは、教育と民主主義です。

    学校空間をもっと自由に――いじめを減らすために本当に必要なこと/荻上チキ氏インタビュー /α-Synodos vol.238 - SYNODOS
  • 教員免許制度は不必要か?――日本に雑に伝わった教育経済学の議論を再考する/畠山勝太 - SYNODOS

    教員免許制度は不必要か?――日に雑に伝わった教育経済学の議論を再考する 畠山勝太 比較教育行財政 / 国際教育開発 教育 こんにちは、畠山です。この記事はやや長いですが、構成は下記の通りになっています。教員養成にだけ興味がある方は1から3を、教育経済学にだけ興味がある方は4を、国際教育協力にだけ興味のある方は5を、全部に興味がある方は全部お読みください。 「0.はじめに」、「1.教員免許は不必要?」、「2.教員免許は不必要、なわけではない」、「3. 教員養成は中身が大事」、「4. 教育経済学がまだまだ発展途上の学問である理由」、「5.途上国での教員政策」 私の専門分野は途上国の基礎教育で、その中でもとくに教員政策に注目をしています。建前上は、教員は教育に対する最も重要なインプットであるし、教育予算の9割近くを消費するものなので、教員政策抜きに教育政策は語れないと言っています。また、もとも

    教員免許制度は不必要か?――日本に雑に伝わった教育経済学の議論を再考する/畠山勝太 - SYNODOS
  • 科学の力でえん罪を晴らせ/稲葉光行氏インタビュー/α-Synodos vol.239 - SYNODOS

    皆さまこんにちは。シノドス編集部です。 今回の収録内容をご紹介いたします。 科学的根拠に基づき、えん罪を晴らすべく米国で始まった「イノセンス・プロジェクト」。今回の巻頭インタビューでは、同プロジェクトの立ち上げに携わられた稲葉光行氏に、えん罪が起こる背景、その影響、そして対策の在り方について伺いました。 第二稿では、トルコ建国の父ムスタファ・ケマル・アタテュルクを取り上げます。彼の西洋化=近代化思想により近代国家として成立したトルコ。その政治は、このアタテュルク主義を軸にして動いてきました。今井宏平氏が解説します。 つづいては、シリーズ「知の巨人たち」です。今回は、言語哲学者のヴィドゲンシュタインを取り上げます。いくつもの著作を残したヴィドゲンシュタイン。彼の思想を理解するためには、どのようにアプローチしたらよいのか。古田徹也氏が案内してくださいました。 最後はおなじみ「学び直しの5冊」で

    科学の力でえん罪を晴らせ/稲葉光行氏インタビュー/α-Synodos vol.239 - SYNODOS
  • 多様性を棄て、同質性を求める戸籍と「日本人」――「排除」と「連帯」を生み出す制度のゆくえ/遠藤正敬 - SYNODOS

    多様性を棄て、同質性を求める戸籍と「日人」――「排除」と「連帯」を生み出す制度のゆくえ 遠藤正敬 政治学 社会 #戸籍#無戸籍 先の総選挙は、野党の寝首を掻(か)くように衆議院解散を断行した安倍政権がその目算通りに勝利を収めた。政権交代の期待とともに鳴り物入りで旗揚げした「希望の党」はまったく振るわぬ結果に終わった。同党が大きく失速した原因は、民進党の合流にあたって小池百合子代表が発した「排除」の言葉が国民に不快感を与えた点にある、というのが小池氏はじめ、同党幹部の総括である。 この認識には何とも訝しさを覚える。今日の日社会ははたして「排除」を不快視するような健全な理性を保っているのであろうか。ときの政治権力はここ何年ものあいだ、その価値基準と相容れぬ存在の「排除」を平然と打ち出して国家の統合を図ってきた。その現状を支持もしくは追認して「日国民」という一体感を得ているのが日社会の大

    多様性を棄て、同質性を求める戸籍と「日本人」――「排除」と「連帯」を生み出す制度のゆくえ/遠藤正敬 - SYNODOS
  • 戦争の「犠牲」のリアリティー:当事者不在の政治の行く末にあるもの/北村毅 - SYNODOS

    昨年、ロッキング・オン・グループから不定期に刊行されている雑誌『Sight』が「老人が始めた戦争で死ぬのは若者」というタイトルの特集を組み、戦争への不安感や危機感に直面する情況を問うた(注1)。私はこれまで沖縄を中心に戦争体験の聞き取りをしてきたが、当時若者だった戦争体験者からも同様の言葉を何度か聞いたことがある。 稿では、アジア・太平洋戦争(1941~45年)、とりわけ沖縄戦(1945年)の歴史的事実を踏まえて、政治的決定権という観点から、この言葉のリアリティーを今に引きつけて考えてみたい。 まず、72年前に終わった戦争について、はたして当に若者の戦死者が多かったのか、人口統計データにもとづき検証してみよう。 図1は、1945年11月の沖縄を除く日全国の人口ピラミッドであるが、その山型の一部がごっそり崩れ落ちているのが見て取れる。大きくえぐれている部分は、日中戦争、アジア・太平洋戦

    戦争の「犠牲」のリアリティー:当事者不在の政治の行く末にあるもの/北村毅 - SYNODOS
  • 「混合介護」の弾力化で何が変わるのか?――社会保障の理念から考える/社会保障論、結城康博氏インタビュー - SYNODOS

    「混合介護」の弾力化で何が変わるのか?――社会保障の理念から考える 社会保障論、結城康博氏インタビュー 福祉 #社会保障#介護保険#混合介護 介護保険サービスと保険外サービスを柔軟に組み合わせる「混合介護」の早期実現をもとめ、内閣府の規制改革推進会議が意見書を提出した。混合介護が柔軟に提供されるようになれば、自費サービスの多様化や、介護士の賃金アップが期待できるなどの意見がある。一方で、「低所得者に良質なサービスが行き届かなくなる」「悪質な業者によって、判断能力が乏しい高齢者が過度な負担を強いられる」など、懸念する声も少なくない。考えられるメリットと問題点とは何なのか、淑徳大学教授・結城康博氏に解説していただいた。(構成/大谷佳名) 混合介護とは? ――そもそも、「混合介護」とはどのようなものなのでしょうか。 まず、現在の介護保険制度では、医療保険と違って、保険内と保険外の組み合わせは認め

    「混合介護」の弾力化で何が変わるのか?――社会保障の理念から考える/社会保障論、結城康博氏インタビュー - SYNODOS
  • これからの「共生」のために――外国人労働者をいかに受け入れるか/市川正司×出井康博×結城康博×荻上チキ - SYNODOS

    2016年11月18日、参院会議で外国人労働者をめぐる2つの法案が成立した。ひとつは違法な長時間労働に罰則を設けるなど外国人の技能実習の適正化法案で、もうひとつは外国人の在留資格に介護を加える改正入管法。しかし、開発途上国の人材育成に協力する目的でできた外国人技能実習制度が、実際は安価な労働力として使われるなど、外国人労働者の受け入れをめぐっては様々な問題点が指摘されている。外国人労働者をめぐる課題について、弁護士の市川正司氏、著書『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社+α新書)があるジャーナリストの出井康博氏、介護問題について詳しい淑徳大学教授の結城康博氏を交え、改めて考える。2016年11月21日(月)放送TBSラジオ荻上チキ・Session22「外国人労働者、受け入れは進むのか?」より抄録。(構成/若林良) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送

    これからの「共生」のために――外国人労働者をいかに受け入れるか/市川正司×出井康博×結城康博×荻上チキ - SYNODOS
  • トランプ新体制、独立クルドィスタン支持 / SYNODOSが選ぶ「日本語で読む世界のメディア」 | SYNODOS -シノドス-

    2016.11.30 Wed トランプ新体制、独立クルドィスタン支持 SYNODOSが選ぶ「日語で読む世界のメディア」 アメリカ合衆国新大統領ドナルド・トランプの国家安全保障担当補佐官マイケル・フリン元中将はトランプ大統領がクルド人を非常に重要視しており、今後の支援において新たな進展が起きるだろうと述べた。また、この先独立したクルド国家が設けられうるとした。 フリン氏は、大統領のクルディスタンとペシュメルガに対する見解はどうかという質問について以下のように答えた。「うれしい質問だ。ペシュメルガは最も雄々しく戦ってくれた軍隊の一つなのですから。」 「ペシュメルガとともに行った作戦は、ペシュメルガが非常に優秀な指揮と重要な組織構造を備えていることを示しました。イスラム国(IS)を完膚なきまでに打ち倒すためには合衆国の更なる支援が必要となります。ペシュメルガは一般に中東全域において、特にイラク

  • トルコにおけるもう1つのクルド政党――フューダ・パルとはどのような政党か/今井宏平 - SYNODOS

    シリーズ「クルド人の風景」では、日で報道が少ないクルド地域について、毎月専門家がやさしく解説していきます。(協力:クルド問題研究会) トルコでクルド系政党というと、昨年の2度の選挙で10%以上の得票率を獲得し、大国民議会で議席を得た人民民主党(HDP)を思い出される方も多いのではないだろうか。 トルコのクルド系政党は1990年(1990年6月に人民労働党が設立)に初めて立ち上げられ、その後、解党と結党を繰り返してきた。クルド政党ではなく、クルド系政党と呼ぶのは、クルド人が中心であるが、クルド人以外の議員や支持者も含まれるためである。 トルコの選挙における特徴の1つに、総選挙で10%以上の得票率を獲得できない政党は議席を得ることができないという足切り条項がある。この足切り条項のため、2015年の2度の選挙に至るまで、クルド系の政党は独立候補として選挙に参加し、選挙後に再結成するという戦略を

    トルコにおけるもう1つのクルド政党――フューダ・パルとはどのような政党か/今井宏平 - SYNODOS
  • 米大統領選で浮き彫りになったアメリカ社会の断絶とは/松尾文夫×会田弘継×渡辺靖×荻上チキ - SYNODOS

    アメリカ大統領選挙で共和党のドナルド・トランプ氏が勝利したことを受けて、各地で抗議デモが行われるなど反発が広がっている。トランプ氏は8日の勝利宣言で「今こそこの分断の傷を修復し、ともに結束していくときだ」と融和を強調した。今回の大統領選挙で浮き彫りになったアメリカ社会の断絶とはいかなるものなのか?  長年、アメリカ社会をウォッチしてきた専門家の方々とともに議論する。2016年11月10日(木)放送TBSラジオ荻上チキ・Session22「米大統領選で浮き彫りになったアメリカ社会の断絶とはいかなるものなのか」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「

    米大統領選で浮き彫りになったアメリカ社会の断絶とは/松尾文夫×会田弘継×渡辺靖×荻上チキ - SYNODOS
  • 人はなぜスケープゴートを作り出すのか?/釘原直樹 - SYNODOS

    災害や事故で大きな被害が出た時、あるいは不正行為や犯罪が明らかになった時、マスコミによる集中豪雨的な報道がなされることがある。そして往々にして、悪者探しが行われ、何が原因であるのかより、誰が悪いのかが追及される。すなわち、責任主体が不明確な場合でも、特定の人や集団がターゲットとして選び出されて非難されることもしばしばである。 これは、人が曖昧な状況やフラストレーションに長時間は耐えきれず、早急に責任者を選び罰することによって心の安寧を回復しようとするためであると考えられる。このような現象がスケープゴーティングであり、その対象となったものがスケープゴートと呼ばれる。 様々なスケープゴーティングが考えられる。例えば「いじめ」である。いじめられっ子の存在により学級の安寧が保たれている可能性があるため、その子がいなくなれば、別の子が対象として選び出される可能性が高い。それからいわゆる「バッシング」

    人はなぜスケープゴートを作り出すのか?/釘原直樹 - SYNODOS
  • 「トランプ外交」で世界のパワーバランスはどうなるのか?/高橋和夫×佐道明広×小泉悠×荻上チキ - SYNODOS

    シリアをめぐりロシアとの協調姿勢を示す一方で、同盟諸国との協力を見直す考えも示したトランプ氏。数々の過激発言で物議を呼んだ新大統領だが、その政策実現性は未だ不透明なままである。トランプ政権の下で、世界のパワーバランスはどう変化するのか。国際政治と安全保障の専門家の方々に伺った。2016年11月11日(金)放送TBSラジオ荻上チキ・Session-22「トランプ氏の大統領選勝利で世界のパワーバランスは今後どうなっていくのか?」より抄録。(構成/増田穂) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひ

    「トランプ外交」で世界のパワーバランスはどうなるのか?/高橋和夫×佐道明広×小泉悠×荻上チキ - SYNODOS