香港政府トップを決める行政長官選は14日夕、届け出の受け付けが終了した。民主派は選挙から完全に排除され、候補者は元警察幹部の李家超(りかちょう)氏(64)以外に届け出はなく、次期行政長官に就任するのが確実となった。民主派は選挙から排除された。 李氏は2019年に大規模化した抗議デモの取り締まりを治安機関トップとして主導した強硬派。中国の習近平指導部が事実上、李氏を長官に指名した形だ。その狙いとは。 警察生え抜きの李氏 「強硬姿勢」評価 「李家超は支持に値する人物だ」 行政長官選で投票権を持つ選挙委員会(定数1500)のある委員は4月初旬、中国の通信アプリ「微信(ウィーチャット)」で、こんなメッセージを受け取った。差出人は、中国政府の香港出先機関「中央政府香港連絡弁公室」(中連弁)の関係者。現職の林鄭月娥(りんていげつが)氏が再選不出馬を表明したころだ。 2日後、同じ人物から再び微信で「李家