外国人から見て、併合前の朝鮮がどのような国であったか、次の4冊の本をもとに紹介する。 1.イザベラ・バード著、時岡敬子訳『朝鮮紀行』講談社学術文庫1998年 イザベラ・バードはイギリスの旅行作家で、世界各国を旅行しその旅行記を残している。結婚後ビショップと改姓した。従ってビショップ夫人としての文献引用も多い。1894年から1897年にかけ4度にわたり朝鮮旅行をした。その旅行記である。尚彼女は1881年日本奥地紀行を出版したが、この本も平凡社学術文庫に入っている。 2.F・A・マッケンジー著、渡辺学訳『朝鮮の悲劇』平凡社東洋文庫1973年 マッケンジーはカナダ人、ロンドン・デーリーミラーの記者として1904年と1906年の2回韓国を訪れている。この本は1908年(韓国併合の2年前)に出版されたものである。ジャーナリストの目で見た韓国併合に至る朝鮮の歴史であり、朝鮮に同情的な論調で、日本を痛烈