恐怖を誘発する体験に対する反応には、アドレナリン、ドーパミン、コルチゾールが関わっている。写真は米ミネソタ州のイベント「ミネソタ・ステート・フェア」で絶叫マシンに乗る人々。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 2023年、米テネシー州チャタヌーガのとあるホテルに一泊する権利を得るため、1300人以上が抽選に応募した。彼らの目当ては、1927年に恋人に首を切られて殺されたアナリーサ・ネザリーの亡霊が出ると噂される部屋に泊まることだ。 この抽選の人気ぶりには、自分からわざわざ怖い思いをしたいという、多くの人々に共有されている情熱の一端が垣間見える。人間が自ら怖い思いをするのを好むことには、心理的にも身体的にもそれなりの理由がある。 生物学的な恐怖反応は非常に複雑であり、扁桃体から前頭葉まで、さまざまな脳領域に影響を与える神
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