昔、仕事でアメリカから国境を越えてメキシコに渡った時の話。国境近くにあるレストランに案内されたのだが、そこは専ら国境を越えてくるアメリカ人を相手にした店とのことで、大多数のメキシコ人にとっては高価すぎて入る気にならない店なのだった。 それから10年ほど経って、やはり仕事で中国に行ったときの話。ホテルの近くに日系のコンビニがあり、樂天(ロッテ)製のお菓子やミネラルウォーターなどが売られていたが、日本のコンビニで買うのと同じくらいの値段だった。 ところが、同じコンビニに置いてあった中国製の菓子は、それよりはるかに安かった。そして、現地の屋台で売っていた麺類のファーストフードは、コンビニで売られていた中国製の菓子より比較にならないくらい安かったのである。 いずれの例でも、これが格差社会であり、階級社会だと思った。壮大な格差であり、その分布の広がりはすさまじい。しかし、その反面、いくらでも安いもの
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