ボートフォリオの、いわゆるリバランスの頻度を変えてテストしてみたところ、細かく実行するほどパフォーマンスが弱かったという話を伺って、「もしかして上げ相場で試しませんでしたか」と反射的に出てきてしまった。「一本調子の相場」と表現した方が、すこしだけ正確だったかもしれない。簡潔に表現する練習は、いつでも大切だ。 株式と債券の2銘柄を、50:50で買うポートフォリオを想定しよう。シンプルな例だが、あとで拡張することは容易である。ある期に株式市場が上昇し、これが60:40になった。ここで、1)リバランスするポートフォリオの配分は50:50に戻る。他方で、2)リバランスしないポートフォリオの配分は60:40のままである。 翌期、再び株式市場が上昇したとしよう。運用成績の優劣は、こんな感じだ。リバランスしない方が勝ち。 50:50 < 60:40 翌期、株式市場は下落に転じたとしよう。運用成績の優劣は