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ブックマーク / equilibrista.hatenablog.com (317)

  • 自社株買い及び自国通貨買い介入の定理 - 投資の消費性について

    簡単のために、負債はなく、現金だけ持っている会社について考えよう。特に価値のない商売のみ、他に抱えていると思っていただいても差し支えない。もちろん、そんな仕事で給料が取れるはずもないが、この点について後で拡張することは容易である。 現金 10,000円株式 100株 このバランスシートには見えない、さまざまな要因を小さなものと考えるとき、おおよそ株価としては 10,000円 / 100株 = 100円 を目安にしたくなる。一方で、何らかの感情的な理由で市場には売り注文が殺到し、90円で取引されていたとしよう。そのとき僕が経営者なら、自社株買いを発動したくなる。思い切って発行済株式数の半分を買ってしまえ。えい。 現金 5,500円株式 50株 どうだろうか。先の目安は 5,500円 / 50株 = 110円 に変化した。つまり一株あたり純資産は増加している。自社株買いが、ある意味で「利益」を

    自社株買い及び自国通貨買い介入の定理 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/12/20
    今こそ読みたい、自国通貨買い介入の定理
  • 成長戦略としての日経225改革 - 投資の消費性について

    アレイオンは2013年9月25日の取引終了直前の30秒間に、日東電工株に大量の買い注文を出し、不正に株価を釣り上げた。株価への影響が大きかったことから相場操縦に当たると判断した。同日終値は前日比15%(1000円=ストップ)高の7540円だった。 アレイオンが運用していたファンドは不正に株価が釣り上げられた後、事前契約していた証券会社に株式を売却し、少なくとも105億円の利益を上げたとみられる。ただ、不正を主導したアレイオン自体の関与はファンドへの出資比率などに限られるとの計算から、課徴金額は少額にとどまった。 監視委によれば今回の案件は、日経平均株価の採用銘柄入れ替えに際して起きていた。証券会社も調達した日東電工株を同終値で投信運用会社などに売却する契約を事前に結んでいた。 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NG3M5M6S972F01.html

    成長戦略としての日経225改革 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/12/06
    成長戦略としての日経225改革: アレイオンは2013年9月25日の取引終了直前の30秒間に、日東電工株に大量の買い注文を出し、不正に株価を釣り上げた。株価への影響が大きかったことから相場操縦に当たると判断した。同日...
  • 誤解が貯める歪み - 投資の消費性について

    金融機関は国債を買い、政府に固定金利で金を貸している。このことに目くじらを立てる方も多いようだ*1が、その主な理由は、金融機関の負債としての金融商品も、固定金利による資金調達だからだ。保険であれ、年金であれ、定期預金であれ、資産と負債とで同じリスクを逆向きに並べることで、相殺する理屈である。その向こうにある財政支出が、資産なのか費用なのかは大きな問題だが、ともあれ結果として、政府は長期で借り入れることが可能になっている。 政 府 金 融 機 関 --------+-------- --------+-------- | | 財政支出|長期国債 長期国債|金融商品 | | その金額はご存知のように膨らみ続けているし、また、あまり知られていないことだが、そのデュレーションも長くなっている。要するに、金利を固定する期間は延びている。貸し出す金融機関の側が、長期化を望んでいるのだ。理由は簡単で、こ

    誤解が貯める歪み - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/30
    “おそらく金融商品のデュレーションは、僕らが考えているよりも短いのだと思う。なぜなら僕らの将来の生活は、長期金利には思ったほど感応しない。”
  • 出口でなく復路戦略 - 投資の消費性について

    出口でなく復路戦略 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/28
    マイナス金利で貸してくれというのに無理があるだけで、マイナス金利で貸してやると言えば誰もが飛びつく、実行しないのは日銀がヘタレなだけです
  • 代表なくして課税なし - 投資の消費性について

    たしか現代社会という科目だったと思うが、高校のときに教えてくれた先生を、僕らは親しみを込めて勝手に、八っさんと呼んでいた。いつも満面の笑みで、クラスの誰を差別も区別もすることなく話しかけては、教科書には載っていない現代社会を、八っさんは教えてくれた。今になって考えてみると、八っさんは要するにツイッターの凍鹿先生みたいな、変わったおっさんだった。彼に影響を受けて、たしか学校の授業に枠はなかったと思うが、僕は勝手に倫理や政治経済を勉強した。高校のそれなんて、もちろんキーワードを並べるだけの薄っぺらい内容だが、それでも楽しかった。ゴンドラチェフの波も公開市場操作も、インチキ臭いとしか思えなかったし、ひとつひとつは真実のように見える偉人の決め台詞も、並べると矛盾だらけで、不思議に猥雑な魅力を感じた。 昨日の首相の会見の際にはツイッターを眺めていたのだが、WSJの敏腕記者から突然、見慣れない英語の台

    代表なくして課税なし - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/19
    代表なくして課税なし: たしか現代社会という科目だったと思うが、高校のときに教えてくれた先生を、僕らは親しみを込めて勝手に、八っさんと呼んでいた。いつも満面の笑みで、クラスの誰を差別も区別もすることなく
  • 多次元フィッシャー方程式 - 投資の消費性について

    あなたと僕とでは、明日の消費は互いに異なって、またアイテム毎の物価見通しも異なる。あなたは鮨屋に立ち寄るかもしれないが、僕は蕎麦屋に向かうだろう。電子機器の価格動向についても、異なる見解を持っている。フィッシャー方程式を書き直そう。 実質金利i = 名目金利 - WiTVi 添字iは各個人で、Wiは各消費アイテムにかかる配分ベクトル、Viは各消費アイテムにかかる物価見通しベクトルである。例えば鮪と米を半々で消費するとき、物価見通しはそれぞれ五掛けして足し上げる、個人的インフレ期待と考えていただいて差し支えない。須く実質金利は、人によって異なるものだ。 あるいは借り手として、我々はワークライフバランスの反対側で、それぞれ異なる商売に取り組む。添え字iは各商売で、Wiは各在庫アイテムにかかる配分ベクトル、Viは各在庫アイテムにかかる物価見通しベクトルである。さっきと同じだ。もちろん在庫を持つこ

    多次元フィッシャー方程式 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/17
    「異次元」だとか嘯く連中が、見つめている次元は低い
  • フロントランニング、リスクプレミアム、モメンタム - 投資の消費性について

    大量の取引を、誰かが事前に宣言した*1としよう。あるいは「知ってしまった」と考えてもよい。例えば来月末に、現在50円程で取引されている株を、100円までなら買いまくるといった内容だ。 フロントランニング 投機屋としての我々は、もちろん事前に買い集めたくなる。50円ならもちろんだが、100円よりも少しでも安ければ、100円で買い取ってくれるのなら、両者の差額を手にすることができる。フロントランニングと呼ばれるが、要するに先回りのことだ。 リスクプレミアム 99円でも買うか否か、あるいは99.99円でも買うか否かは、なかなか悩ましい。面倒な作業との見合いは置いておいても、未来のことに「確実」なんて存在しない。だとすれば、その分だけ100円よりも安くないと買う気にならない。リスクプレミアムと呼ばれるが、その「宣言」が不確実であることに起因する価格差である。 モメンタム もちろん価格差は、「宣言」

    フロントランニング、リスクプレミアム、モメンタム - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/05
    フロントランニング、リスクプレミアム、モメンタム: 大量の取引を、誰かが事前に宣言した*1としよう。あるいは「知ってしまった」と考えてもよい。例えば来月末に、現在50円程で取引されている株を、100円...
  • タイミングを計る年金 - 投資の消費性について

    安倍首相は要するに、これから株は上がるんだという願望を土台に、年金は買えと言いたいわけだ。大枠を変えることが「常識」なら、そもそもモデルもへったくれもない。 首相、GPIF運用「モデル変えていくのは常識」 : 日経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL30H58_Q4A031C1000000/ 基ポートフォリオ(資産構成割合)の見直しについて、「デフレ下とデフレから脱却したあとのモデルを変えていくのは常識」と述べた。そのうえで「株価対策を目的としたわけではないが、結果として日経済にも貢献する」と強調した。 他方で現場にしてみれば、そんなもの大昔から、失敗を繰り返してきた歴史そのものである。もちろん、こちらが常識だ。 基ポートフォリオの考え方 | 年金積立金管理運用独立行政法人 http://www.gpif.go.jp/operatio

    タイミングを計る年金 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/02
    無識者会議の東大教授がインフレ来るから株増やせとか相場勘全開のところ首相も国会で繰り返してたろ
  • しゃっくりとモメンタム - 投資の消費性について

    「サプライズを演出」だとか、金融政策はビックリさせた方が偉いみたいなことを、したり顔で語る連中が最近増えてきたような気がするが、当然のことだが物価も経済も、しゃっくりとは異なるので、驚かせたからといって特にいいことはない。待ち構える投機屋の気持ちになって考えてみよう。そうだな、今日は大規模な「株買い」発表の前日だと思おう。 明日に大規模な「株買い」発表が行われる可能性は、五分五分だとあなたは考えている。もし確実なら、その「株買い」に見合った価格までは買いたい。もし実行されないのなら、買わないでおきたい。五分五分なので、その中間だ。すこし高めでいい。さて、その前日はどうだろうか。その「五分五分」の状態になる可能性が、また五分五分だと考えているとしよう。わかりにくいかもしれないが、半分の半分である。もちろん、その分だけ、すこしのすこし高めでいい。その更に前日も同じように、すこしのすこしのすこし

    しゃっくりとモメンタム - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/11/01
    しゃっくりとモメンタム: 「サプライズを演出」だとか、金融政策はビックリさせた方が偉いみたいなことを、したり顔で語る連中が最近増えてきたような気がするが、当然のことだが物価も経済も、しゃっくりとは異なる
  • タコ足を肴に迎え酒 - 投資の消費性について

    どうにも何も書く気が起きないのだが、一年半前にも同じ書き出しで、壮大な花見酒*1とメモした。ともあれ日銀*2と年金*3に、株やら不動産やら国債やらを買わせるそうだ。面倒だから端折るが、要するに政権が買わせるわけだ。不愉快極まりない。 日銀は「リスクを取ら」ない。取っているのは俺達だ。 年金は「リスクを取ら」ない。取っているのは俺達だ。 ところが俺達は判断していない。そういうことだ。リスクとはチャレンジのことだが、構造的に他人の褌な連中に、まともな判断なぞ期待できるはずもない。昔から誰でも知っている基のキだ。 実践的なアドバイスをさせてほしい、うまいこと立ち回ろうぜ。でないと結果的に、奪われてしまう。その次でいい、未来のシステムについて、一緒に考えないか。リスクを取る奴が判断する摂理について、一緒に考えないか。 *1:http://d.hatena.ne.jp/equilibrista/2

    タコ足を肴に迎え酒 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/10/31
    タコ足を肴に迎え酒: どうにも何も書く気が起きないのだが、一年半前にも同じ書き出しで、壮大な花見酒*1とメモした。ともあれ日銀と年金に、株やら不動産やら国債やらを買わせるそうだ。面倒だから端折るが、要する
  • ヘリコプターで紙幣をバラ撒くと物価はどのように上昇するか - 投資の消費性について

    しませんよ。 お金を拾った我々は、それを銀行のATMに持っていくわけです。または今日の買い物に使うかもしれませんが、その分だけ、明日は引き出さない。銀行がその札を日銀に持っていけば、銀行券は当座預金に変わります。市中に流通する紙幣の総量は変わらない。物価を上昇させる理由も特にない。 我々は、ほしいものを買うわけで、お金を拾ったからといって*1、新たにほしいものが出てくる理由にはなりません。物価が上昇するのは、皆が旺盛に買うときで、多くの紙幣が必要とされるのは、その結果に過ぎない。このことと、狂った日銀が信用を失い、発行する券面を割り引かざるを得なくなること*2とは、次元の違う話*3です。 *1:しかもその原資は、受け取るはずだった利息に過ぎない。 *2:一万円札を、九千円でしか買いたくない。 *3:id:equilibrista:20090820:p1

    ヘリコプターで紙幣をバラ撒くと物価はどのように上昇するか - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/10/26
    “お金を拾った我々は、それを銀行のATMに持っていく”
  • スマートベータによる市場リスクの対角化 - 投資の消費性について

    「スマートベータ」なる特に目新しさのないマーケティングも含めて、何をどう格好つけてみたところで、結局のところ市場で取引されている株式の組み合わせによって、チャレンジは表現されることになるだろうと、こんなふうにn銘柄への配分ベクトルの形で書きたくなる。特に難しい話ではなく、小型を買って大型を売るだとか、クオリティを買ってジャンクを売るだとか、そういう基的な構造を、各銘柄で具体的に表現しようというわけだ。 w = (w1, w2, ..., wn) で、問いはひとつしかない。我々は一体、どのようなwを取引したいのだろうか。スマートベータの構造と姿を探ろう。 n次元ベクトルとしてのwは、様々な「向き」をとることができるわけだが、その中から情報量の多いものを選び出したい。皆が取引したい未来にかかる不確実は、必然的に値段は活発に動くことになる。既知の「ベータ」と直交して、かつ分散の大きなwを取り出

    スマートベータによる市場リスクの対角化 - 投資の消費性について
  • たった2つの産業から成るネバーランドの話 - 投資の消費性について

    目の前の工業製品が、以前よりも安く売られるようになった話を、今週ビール片手に繰り広げたのだが、どうにも表現力の不足を感じたので、ひとつ汎用的な筋立てを考えて、自分のためにメモしておきたい。たった2つの産業から成る、そうだな例えばコメ農業とコメ流通だけの世界にしよう。 100人が暮らすネバーランドで、50人はコメをつくり、50人はコメを配達している。年収は皆100円で、50円をコメ代として払い、50円を配達に払っている。極端にシンプルだと思われるかもしれないが、拡張は宿題に残しておこう。 ある日、配達組が無人の輸送機を発明した。配達のコストは劇的に下がった。わかりやすさのために、1円未満まで下がったと思おう。50人分の仕事は消え去った。ネバーランドの100人は、全員がコメづくりに携わることになった。1人当たりの労働は、それまでの半分程度にまで減った。生まれた時間は、昼寝や散歩して過ごすことに

    たった2つの産業から成るネバーランドの話 - 投資の消費性について
  • ゆうちょ銀行の4兆円を均衡ビュー - 投資の消費性について

    みんなの党が「ゆうちょ銀行の上場前に国民の財産を取り戻せ」的な、ちょっと何言ってるかわからない主張を展開している件について、こうした腑に落ちる解説を前提として置けるのなら、当ブログとしては視点だけに集中して、いつものように遊べるってものです。 みんなの党「(日郵政が現状のまま)上場すると国民の資産が減る」を考える - Not-So-News http://nots.hatenablog.com/entry/2014/09/29/212840 みんなの党の主張は、その手法によって「このままでは消えてしまうかもしれない国民の財産を、財源に変えることが出来る」という幻想から「埋蔵金」というワードを党の代表が用いることは気に入らないが、結果的に理解できないものではないというように個人的には読みました。 端的に言えば、上場前に現金を返納させるのなら、その分だけ株式の評価は下がり、政府(≈国民)の資

    equilibrista
    equilibrista 2014/09/30
    ゆうちょ銀行の4兆円を均衡ビュー: みんなの党が「ゆうちょ銀行の上場前に国民の財産を取り戻せ」的な、ちょっと何言ってるかわからない主張を展開している件について、こうした腑に落ちる解説を前提として置けるのな
  • 2012-09-24

    パズルの最後のピースに、指が掛かった気がする。学校の時に取り組んだ固有値問題の姿を装って、それが目の前に現れたことは、なんだか嬉しい。CAPMのような、APTのような、まだ全貌の見えていない、すこしぼんやりした話だが、継続的に取り組んでいきたい。今日は、その第一弾だ。取引可能なリスクにかかる共分散行列Σは、市場参加者の総意として与えられていると思う。その各要素を暗示するオプション取引の流動性は、現状では、ごく一部のリスクあるいはポートフォリオにかかるものに限られているが、遠い未来の話と捉えていただいてもよい。 Σw = λw ここでwはポートフォリオのベクトル、λはスカラーだが、この形から、それぞれ共分散行列Σにかかる固有ベクトル、固有値を表現する。もちろん主成分分析をイメージいただいてもよい。もう一年ほど前の話だが、夜中に散歩しながら空を見上げると、方程式とその示唆するものが頭に浮かんで

    2012-09-24
    equilibrista
    equilibrista 2014/09/12
    この方程式が見えてから、何かあったときには、いつもここに戻るようになった
  • 貨幣政策のご提案 - スコットランドの未来に向けて - 投資の消費性について

    イギリスって当にすげえなと感じざるを得ないのだが、スコットランド独立の可能性がゼロでないばかりか、ほのかに膨らんできたようで、あちこちで皆が慌てふためいている。そりゃそうだ。独立国としてのスコットランドは、一体どんなふうに財布をやりくりするつもりか、現時点では誰にもわからない。きっと人も含めて。で、このロイター記事もそうだが、通貨が問題になるだろうと指摘する声は多い。UK曰くポンドは使わせねえよと、お前ら自分達でやれよと。そんなことが可能なのかと。 アングル:スコットランド独立で予想される「中銀と通貨の大問題」 | Reuters http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0H407520140909?sp=true できるよ。誰もが高性能な端末を持ち歩く時代だぜ。簡単さ、紙幣も硬貨も、やめちまおうよ。 日のメーカーにとっては、営業のチ

    貨幣政策のご提案 - スコットランドの未来に向けて - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/09/09
    実は日本でも今すぐ実行可
  • 中銀「調達難」理論 - 投資の消費性について

    ECBが利下げ*1した。またリスクのある債券を買う*2という。なかなかパンチのある決定でシビれたが、その後の報道を眺めると、各所で咀嚼できずに混乱している様子もある。まず簡単に解説し、また今後に起き得る状態と理屈について、整理してみたい。 今回の決定で、ECBが貸す金利は0.05%、預かる金利は-0.2%とし、結果的に数年先までの様々な金利を同時に押し下げた。ECBに預ける側の市中の銀行にとっては、貸してるのに更に「利息」を支払う破目に陥ったわけで、だったら「代わりに買う」ところの諸国債についても、その価格を上昇させ、一部では金利をマイナスの領域に突入させた。 蛇足だが、この状況を見てなお「量的緩和で国債を買え」と言っている学者や評論家は、馬鹿と断定してよい。大量に国債を買わせる目的は、その価格を吊り上げる*3ことだが、既に状況は達成されている。「量」を増やしていないのに「金融緩和」されて

    中銀「調達難」理論 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/09/06
    もうひとつ、ドラギの言及した大本営発表のコストも気になっている。 "We have to say things as they are."
  • 氷水で頭を冷やしたら、寄付とよりよい世界について考える - 投資の消費性について

    (寄付をしないのなら)次のチャレンジャーを指名してバトンを渡しつつ、氷水を浴びる動画を撮影しろという、爆発的に広がったキャンペーンで、筋萎縮性側索硬化症*1という難病について、僕は知ることになった。バケツをひっくりかえして、冷たくてあわてる姿は、すこしかわいい。ザッカーバーグもやってたし、ゲイツもやってたし、山中教授もやったらしい。動画を観ている僕らだって楽しいし、とても大きな寄付が集まったと聞く。企画は大成功を収めた。 Ice Bucket Challenge - The ALS Association http://www.alsa.org/fight-als/ice-bucket-challenge.html どうしても、今回のイノベーションについて、もっと考えたくなる。どんな発展があるだろうか。寄付を必要とする、他の分野にも応用できないだろうか。残念ながら、妙案は浮かんでこなかった

    氷水で頭を冷やしたら、寄付とよりよい世界について考える - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/08/21
    氷水チャレンジには、あまり未来を感じなかった。もっと何か、あるはずなんだ。
  • シーゲルのパラドックスを解き明かす - 投資の消費性について

    どうにも寝違えた首が痛くて、仕事を進める気が起きないのだが、かといってアクティブに動けるわけでもないので、とりあえず画面に向かって記事を書き始めた。こういうときのネタは、引き出しの奥から探してくる。 さてシーゲルのパラドックスとは、外貨エクスポージャを保持することによって、「ゼロサム」だったはずの外国為替から収益を期待できてしまう不思議な話である。詳しくは下記を確認されたい。で、痛いのでシンプルに、謎を解き明かそう。 シーゲルのパラドックス http://d.hatena.ne.jp/equilibrista/20090617/p1 シーゲルのパラドックスを実証する http://d.hatena.ne.jp/equilibrista/20130401/p1 1ドル=100円で、円を売ってドルを買ったと思う。何らかの理由で1ドル=200円までドル高が進み、再び1ドル=100円に戻ってくると

    シーゲルのパラドックスを解き明かす - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/07/12
    例えば「実需」による市場インパクトの裁定は、相応のプレミアムを得ると読み替えることもできる
  • 多様への挑戦 - 投資の消費性について

    この場所で、この問題を採り上げることが望まれているのかどうか、よくわからないが、ただ最近ネタ不足気味でもあるのと、あまり腑に落ちる議論を見かけなかったので、メモしておきたい。 都議会での少子化にかかる質問中に「お前が結婚しろ」と飛ばされた野次は、必然的に「お前が子供を産め」という内容を示唆すると思うが、それは僕にとっても不快な台詞だ。僕もまた子供を持たないわけだが、だからといって自分が少子化対策の議論に加わる資格がないとは思えない。あるいは、そのように主張する者がいるのなら、それは多様を脅かす無知だと感じられたからだ。 そう僕にとって問題は、野次でもなければセクハラでもない。傷ついた女性都議の気持ちでもない。都議会で放たれた野次は、多様を脅かす、僕が何よりも憎むナイフだった。発言は例えば、必然的にLGBTの方々にとっても、他人事ではないように思われた。日では、いまだに彼らは結婚という制度

    多様への挑戦 - 投資の消費性について
    equilibrista
    equilibrista 2014/06/25
    多様への挑戦: この場所で、この問題を採り上げることが望まれているのかどうか、よくわからないが、ただ最近ネタ不足気味でもあるのと、あまり腑に落ちる議論を見かけなかったので、メモしておきたい。 都議会での少