「スロープカー」という乗り物をご存知だろうか。モノレールの仕組みを応用した乗り物で、営業や運用にあたってはエレベーターに準じている。「有料で人を運ぶシステム」だけど、法律上は鉄道という扱いにはならないらしい。 スロープカーは全国の観光地に設置されている。東京では、JR王子駅そばの飛鳥山公園にある「アスカルゴ」がそれだ。2009年から稼動し、公園の施設の一部として無料で利用できる。いわば"斜めに動くエレベーター"だ。 飛鳥山公園のスロープカー「アスカルゴ」 ウェスパ椿山の「しらかみ号」」 スロープカーが全国の鉄道ファンに注目されたきっかけは、2000年に青森県のJR五能線、ウェスパ椿山駅に隣接するリゾート施設に設置されたスロープカー「しらかみ号」だ。五能線は日本海を望む景色が素晴らしいと鉄道ファンに人気の路線。その沿線に小さなモノレールが登場すれば、鉄道ファンの関心を集めるのも当然だろう。