「ひとりで食べるご飯はおいしくない」──多くの人が思うことですが、現実には子どもの塾や習い事、親の仕事など、さまざまな事情から、家族そろって夕食をとる機会の少ない家庭が増えています。一方では、貧困のためにまともな食事がとれない子どもの数も増加しています。そんな中で注目されているのが、子どもが一人でも立ち寄ることのできる「子ども食堂」。子どもに食事とだんらんを提供する活動ですが、今回は、その先駆けとして知られる東京大田区の子ども食堂をご紹介しましょう。 八百屋さんの「こども食堂」 その子ども食堂は、東急池上線の蓮沼駅から徒歩で約1分。商店の立ち並ぶメインストリートから一本路地へ入った八百屋「だんだん」で、店主の近藤博子さんがはじめました。 そのきっかけになったのは、あるとき近藤さんが小学校の副校長先生から聞いた話。「親が病気などで暮らしが苦しい子どもの夕食が、バナナ1本や菓子パンだけで、学校
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