映画のあらすじ 拳にバンデージのみを巻き、通常の格闘技の禁じ手がほとんど許されるミャンマーの伝統格闘技ラウェイ。試合の最後まで立っていれば両者とも「勇者」とたたえられる神聖な美しさももつ。ラウェイに挑戦する日本人を追うカメラに映し出されるのは、体操選手の夢破れた金子大輝や、格闘家の道をあきらめられない渡慶次幸平ら、「格闘技エリート」ではない迷子たちの姿だった。 ――一般にはあまり知られていないミャンマーの格闘技ラウェイを題材に、なぜドキュメンタリーを撮ることになったのですか。 偶然なんです。前の会社を辞めるとき、「格闘技やプロレスのドキュメンタリーを撮ってみたい」と話したのを記事に取り上げていただいたことがあって。それを読んだ制作会社の人から、やってみないかと声をかけられました。撮影に参加したのは2016年の暮れか17年の年頭だと思います。もともと格闘技やプロレスを見るのが好きだったので、