必要なことは、「お世話してあげる」という上から目線からの脱却です。教員の中にはまだ、障害のある子などに対して、脳裏に「ネガティブな存在である」という思いがある人がいる。自身も「してあげましょう」という教育を受けてきているし、昔はみんなに同じように教えることが正しかった。すべてを否定するわけではありませんが、「みんな同じ」が平等であった時代は終わろうとしているのです。 ――よくない例を見聞きしたことはありますか? もちろんです。例を挙げればキリがないほどですが……例えば、障害のある子が「人権週間です。〇〇さんと仲良くしてあげましょう」と、全校集会で先生から名前を呼ばれたことがあるそうです。その子はそのまま不登校になってしまい、10年以上の引きこもりを経験しました。これはお世話係ではありませんが、教員による「してあげる」の成れの果てです。お世話係をさせられる子も負担があるでしょうが、「やってあ