国内での売れ行きが予想外に伸び年1000億円を超えた医療用医薬品の値段(薬価)を引き下げるという新ルールを、厚生労働省が来年の診療報酬改定から導入する方針を固めた。 保険適用された薬が対象。医療費が膨れあがるのを防ぐためだが、製薬業界は新薬開発を妨げると猛反発している。 新ルールでは、年間の販売額が1500億円を超え、製薬会社の予想の3割増以上となった薬について、2年に1度の診療報酬改定で公定価格を最大半額に下げる。1000億円超で予想の5割増以上となった薬も、最大25%落とす。 新薬の値段は、製薬企業が開発コストや材料費などに加え、国内の市場規模を考慮して算定した価格を厚労省に提出するなどし、有識者会議での検討を踏まえた上で、同省が決定している。社会保障費の抑制が課題となる中、当初の予想を超す巨額の売り上げが生じた場合、公的保険財政からそのまま支出するのは難しいと判断した。
英国の教育専門雑誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」の今年の世界大学ランキングで東京大などが大きく順位を下げたことについて、下村文部科学相は2日の閣議後記者会見で、「論文引用の日本の地位が低下傾向にある。留学生や外国人教員の比率も国際的な評価が低く、文科省も大学も危機感を持たないといけない」と述べた。 東大は昨年の23位から43位、京都大は59位から88位に下がり、200位以内にあった東京工業大、大阪大、東北大は圏外となった。下村文科相は「世界の大学は、優秀な学生や教授を確保するのに日本以上の努力をしている。文科省としても大学の国際化を一層バックアップしたい」とも語った。 政府は2013年の日本再興戦略で、今後10年間で世界の大学ランキングの上位100校以内に10校以上をランクインさせることを目標に掲げている。
パブやビール、のどかな田園風景、シェークスピアの芝居…。古き良きイギリスの象徴は、どのように人々に受け入れられてきたのだろうか。『パブとビールのイギリス』の著書がある、イギリス文化研究者の飯田操(みさお)氏(69)(広島県三原市在住)のもとをたずねた。飯田氏は、釣りを題材に自然の美しさや心の安らぎを説き、「釣り人の聖書(Bible)」と評された『釣魚大全』の翻訳者でもある。飯田氏が説く「イギリスらしさ(Englishness)」とは――。 パブと市民社会 イギリスに行けば、都市でも農村でもたくさんのパブがあり、週末ともなるとビールの入ったグラスを持った大勢の人でにぎわいます。パブとは「パブリック・ハウス(public house)」の略。16世紀から「公共の用に供する建物」という意味で使われていた言葉ですが、酒場の意味で使われるようになったのは19世紀から。1859年発行の俗語辞典が最初の
製薬企業の売り上げ上位10社が昨年度、医師らを対象に開いた薬などに関する講演会は計約7万回で、講師の医師らに支払った謝金の総額は約110億円になることが、読売新聞の集計でわかった。 年50回以上講演を行い、1000万円を超える謝金を受け取った医師も10人以上いた。 国内の主要な製薬企業は昨年から、日本製薬工業協会の指針に基づき、医師・医療機関に提供した資金の情報を公開している。個人に支払った講師謝金などは今年初めて対象となった。 各社が謝金を年200万円以上支払った医師はのべ226人。糖尿病や高血圧など生活習慣病分野が約4割と目立った。10社の医薬品売り上げは全体の約半分を占める。10月末までに公開した65社では講演会は16万回超、講師謝金は約236億円。
茨城県つくば市内で救急車を蹴ったとして、つくば中央署に公務執行妨害容疑で20日に逮捕された同市吾妻、筑波大学講師平山哲治容疑者(54)が、同署の調べに対し、「過去に何度も救急車に乗車中の隊員に文句を言ったことがある」と話していることが31日、わかった。 市消防本部の救急車に乗車中の隊員が男に暴言を浴びせかけられた事案が、2008年から12回あるといい、同署で関連を調べている。 同署によると、平山容疑者は救急車を蹴った動機について、「サイレンがうるさく救急車が気に入らなかった。たまたま近くに停止していたのでやった」と供述しているという。 市消防本部警防課によると、隊員が男に暴言を吐かれたのは、路上や同大構内、病院前。「ばーか、ばーか」などの内容で、記録に残る限りで、08、09年に各2回、13年に1回。今年は7回あった。今年4月のケースでは走行中の救急車の前に男が飛び出して来ていた。 同課では
大阪市淀川区で6月、「赤ちゃんの免疫力を高める」などとうたうNPO法人代表の女性(56)(新潟県上越市)から、首を強くひねるなどの施術を受けた神戸市の男児(生後4か月)が途中で意識不明になり、その後死亡したことが関係者への取材でわかった。代表はマッサージなどの国家資格を持っておらず、昨年も施術を受けた幼児が死亡していた。大阪府警は代表から事情を聞くなど死亡の詳しい経緯を調べている。 NPOの本部は新潟県上越市にあり、代表は2003年の設立前から、乳幼児を対象に「背筋や首のゆがみを直す」などとして自ら考案した施術法を実践。東京都と大阪市淀川区にも事務所を置き、ホームページで「病気になりにくい体になる」「便秘やアトピーも治る」などと宣伝し、1時間1万円で、6000人以上に施術しているという。 関係者によると、男児が施術を受けたのは大阪市淀川区の事務所内で今年6月2日。代表が男児を床の上にうつぶ
20日午前10時40分頃、長崎県諫早市永昌町のJR諫早駅の東口入り口付近で、駅舎の天井板(縦45センチ、横18センチ、重さ400グラム)が2枚落ちているのを利用客が発見した。
県は17日、処方箋と異なる薬を患者に渡していたなどとして「福田平安堂薬局」(嬉野市嬉野町)の福田眞知子薬剤師(65)に対し、薬事法に基づき同日から15日間の業務停止処分を行ったと発表した。 発表などによると、福田薬剤師は昨年10月19日~11月30日、県内の医療機関から受け取った処方箋を持って来店した循環器系の病気を患う70歳代の女性に対し、処方箋の薬は渡さず、指示されていない漢方薬を3回にわたって処方。薬事法施行規則では薬剤師が処方箋に記載された医薬品を変更することを禁じている。 女性が昨年12月に別の医療機関に入院した際、「お薬手帳」の記載と持参した薬が異なることに医師が気付いて発覚。福田薬剤師は県の調査で事実関係を認め、「体に優しい漢方薬の方がいいと判断してしまった。法に違反したことは反省している」と話しているという。
日本テレビ系の番組「ザ!鉄腕!DASH(ダッシュ)!!」の看板企画「DASH村」で、農作業を指導してきた福島県浪江町の三瓶明雄(さんぺい・あきお)さんが6日、同県伊達市の病院で死去した。 84歳だった。 DASH村は、人気アイドル「TOKIO」のメンバーが浪江町の荒れ地に山村をつくり上げる企画で、2000年に始まった。地元で農業を営んでいた三瓶さんは開始時から指導役として登場し、米や野菜の作り方、ヤギの飼い方などをメンバーに伝授。「農業の達人」として慕われていた。 浪江町は東京電力福島第一原発事故で全域が避難指示区域となり、三瓶さんも福島市の借り上げ住宅に避難した。その後もメンバーと一緒に全国の優れた農産地を訪ねる企画などで番組に出演していたが、最近は体調を崩し、入退院を繰り返していたという。 告別式は10日正午、同市のさがみ福島ホール。喪主は長男の妻、美智子さん。
STAP(スタップ)細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーの代理人を務める三木秀夫弁護士は30日、理研の調査委員会に対し、「捏造(ねつぞう)」や「改ざん」の定義に関する質問状を提出したことを明らかにした。 質問状は「どのような解釈をとるのか明らかにされず、争点が散漫になり主張がかみ合っていない」と指摘した。三木弁護士は、調査委の石井俊輔・前委員長が自らの論文に疑義が浮上して辞任した問題も踏まえ、「小保方さんの論文が不正なら、かなりの人もこれに当たると思う。定義などを慎重に整理して議論せずに、調査報告書が確定したら大変なことになる」と強調した。
仙台市宮城野区の日和山(ひよりやま)が、18年ぶりに「日本一低い山」の座に返り咲いた。 かつて標高6メートルの国内2番目に低いとされた日和山は、東日本大震災の津波で削られ、消滅したとみられていた。しかし国土地理院が改めて被災地沿岸の地形を測量し、3メートルの「山」と確認。これまで「日本一」だった大阪市港区の天保山(てんぽうざん)(4・5メートル)を下回った。 日和山は、野鳥が羽を休める「蒲生(がもう)干潟」や仙台湾を望む仙台市民の憩いの場で、子供たちの遊び場でもあった。しかし震災で荒れ地状態に。いまはやや盛り上がった土地の上に、市民が積んだ石と「日和山」の看板が立っている。 最新の地図(電子版)には他の山と同様、斜体字で表記された。国土地理院は「計測の際、1メートル以下の小数点は四捨五入しており、実際はもう少し高い可能性もある」としている。
文部科学省は、世界の医療分野をリードする人材や新興国で医療にあたる医師らを専門に育てる医学部新設容認の検討を始めた。 政府は世界トップクラスの国際医療拠点を国家戦略特区の枠組みで創設することを目指しており、その人材育成のため、一般の臨床医を養成する既存の医学部とは異なる「国際医学部」が必要と判断した。 文科省の想定では、新たな医学部は、〈1〉世界の大学や研究機関で活躍できる医療人を育てる〈2〉卒業生の多数が新興国などで日本の高度医療を提供し、医療の発展に貢献する――ことを目指し、一般の医学部と一線を画す。 教員の多くを外国人とし、新興国の留学生向け入試を実施することや、高度な教育のため最初から大学院を併設することも検討している。一方、医師全体の「供給過剰」につながらないよう、医学部新設は大学1校だけに認め、卒業生が一般の臨床医ではなく、設立方針に沿った活動をしているか検証も行うという。
レーザー照射で視力を矯正するレーシック手術を巡り健康被害の訴えが相次いでいる問題で、昨年12月、被害相談ホットラインを開設した医療問題弁護団への相談が129件に上ったことがわかった。 ドライアイや目の痛みなど通常の手術でも起こりうる合併症が多かったが、日本眼科学会の指針に違反する可能性がある「過矯正」の苦情も3割近く(35件)に上り、弁護団で調査を進めている。 「過矯正」は、角膜を削りすぎて近視を必要以上に矯正すること。遠視や疲労感などの弊害につながり、学会指針では矯正の限度基準を定めているが、それを超えた手術が行われた可能性がある。相談者の受診先は特定の医療機関に集中しており、ほぼ半数が同じ医療機関で手術を受けていた。
石川県小松市の女性が旅先のオーストリアで拾い、日本に持ち帰ったデジタルカメラが、数か月ぶりにドイツの落とし主の元へと返された。 家族写真などが収まったカメラを返してあげたいという女性の熱意を、県警やオーストリア大使館が支援。ドイツの新聞やテレビでも「世界一周をしたカメラ」として取り上げられたといい、女性は「奇跡のような話」と喜んでいる。 カメラを拾ったのは、小松市西軽海町の和紙絵画工芸作家・川越外志恵さん(67)。川越さんは4月末、オーストリアを訪問。ウィーン周辺のドナウ川のほとりのベンチでカメラを拾った。 滞在中は展覧会などで慌ただしく、そのまま日本に持ち帰ってしまったという。カメラのデータには、家族の写真や結婚式の様子などが収められており、「自分なら絶対に取り戻したい。大切な写真を返したい」と、持ち主捜しを決意した。 帰国後、最寄りの警察署やカメラメーカーなどに問い合わせたが、外国の遺
製薬業界から2012年度に国内の医師や医療機関に提供された資金の総額は4700億円を超えることがわかった。 国の医療分野の研究開発予算1700億円の2・7倍に上る。 医学研究の発展のためには産学連携が不可欠だが、高血圧治療薬「ディオバン」の研究データ改ざん問題では、背景に企業との不透明な関係が指摘された。専門家は「資金提供の透明化が必要」と指摘する。 主要な製薬企業70社で作る日本製薬工業協会の指針に基づき、10月上旬までにホームページで初めて金額を自主公表した65社分を読売新聞社が集計した。 公開された金額は、各社が大学などの研究機関や医師に支払った〈1〉共同研究などに使われる研究・開発費〈2〉寄付金などの学術研究助成費〈3〉講師謝礼や原稿料など〈4〉医師向けの講演会、説明会などの情報提供関連費〈5〉飲食や中元歳暮などの接遇費。 項目別で最も多かったのは研究・開発費で計2438億円。その
【ローマ=青木佐知子】AP通信などによると、ローマ法王フランシスコは、19日に世界16か国で出版されたカトリックのイエズス会系雑誌のインタビューで、教会はこれまで同性愛や中絶の禁止といった「狭量な規則」にこだわり過ぎてきたとの見解を示した。 法王は「重傷を負った人に、コレステロール値や血糖値を尋ねても無駄だ。まず傷を癒やすべきだ」との比喩を用いて、細かい規則にとらわれるより、救いを求める人に慈愛の心で接することが重要だと指摘。その上で、「新しいバランスを見つけなければ、教会の倫理体系は砂上の楼閣のように崩れ落ちるだろう」と警鐘を鳴らした。 法王は7月、「もし同性愛者が神の道を求め、善意を持っているのなら、私は裁く立場にない」と発言し、波紋を呼んだ。一部のカトリック信者の間では、法王が就任後、中絶反対などを明言していないことへの不満があり、今回の発言も議論を呼びそうだ。
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