「公共の宿」が岐路に立っている。巨額の公的資金を投じて造られた施設は売却や廃止、あるいは民間への運営委託などが進んでいる。こうした“民営化”の波のなかで、公共の宿はどのように変わっているのか。最新事情を追った。 ※この記事は「日経トレンディ」8月号(7月4日発売)から転載したものです。情報は、基本的に7月4日時点のものとなります。
「公共の宿」が岐路に立っている。巨額の公的資金を投じて造られた施設は売却や廃止、あるいは民間への運営委託などが進んでいる。こうした“民営化”の波のなかで、公共の宿はどのように変わっているのか。最新事情を追った。 ※この記事は「日経トレンディ」8月号(7月4日発売)から転載したものです。情報は、基本的に7月4日時点のものとなります。
経営破たん後、米投資会社に買収された宮崎市のシーガイア。当初の思惑に反して5年以上かかったが、2007年3月期決算で初の営業黒字を記録した。再建の陣頭指揮を執るのは、人材輩出企業として知られる外資系企業出身の日本人社長。徹底的な情報開示で会社を考える集団に変え、効率経営を目指す。 (文中敬称略)<日経情報ストラテジー 2007年11月号掲載> プロジェクトの概要 1993年開業のフェニックス・シーガイア・リゾート(シーガイア)。海岸線に沿った南北11kmの敷地には青々とした松林が広がる。ここに世界最大の開閉式ドーム型造波プール、世界ツアーの開催もある2つのゴルフ場とテニス競技場、超高層ホテルなど4つの宿泊施設、国際会議場、スパ、動物園など多様な施設がある。毎年数百万人が訪れ、2000年にサミット会場となるなど、“観光立国”宮崎の復活に貢献。だが総工費2000億円を投じて誕生したバブルの申し
後楽園、東京ドームを有する水道橋に18日、新しいコンセプトのホテルが誕生した。その名は「庭のホテル 東京」。5年近くをかけて開発に取り組んだ同ホテルは、江戸から明治にかけての名所旧跡が残る水道橋という立地から、江戸の伝統的な"和"と現代を融合した「和モダン」をコンセプトしているという。今回は先だって行われた内覧会の様子をお伝えする。 【中庭・エントランス】 瓦や水盤を使用した小さな雑木林をイメージした中庭 まず、ホテル名にも含まれている"庭"に注目したい。エントランス部分へと続く中庭は、ホテルをはじめとした数々の庭園を手がける山田茂雄氏によるもの。"小川を流れる小さな雑木林"をイメージに、一年を通じて四季を体感できる景観を作り上げたという。植栽は24種類が植えられており、建物正面の植栽をあわせると計32種類の草花が堪能できるそうだ。中庭に使用されている石や瓦は年代物をあえて取り入れた。この
至れり尽くせりの空間。それでも足りないものって? 山梨県北杜市小淵沢町。高原リゾートというと軽井沢や清里に注目が集まりがちだが、ここ小淵沢は東京からなら電車でも車でも約2時間で到着するリゾート地である。そんな小淵沢に1992年に誕生したリゾートホテルが「リゾナーレ」である。 山梨・小淵沢にあるリゾートホテル「リゾナーレ」 JR小淵沢駅から送迎バスで3分。雄大な八ヶ岳のパノラマの歓迎を受けながら到着した。同ホテルは、イタリア・インダストリアルデザイン界の巨匠として知られるマリオ・ベリーニが、中世の山岳都市をイメージしてデザインしたという。ホテル内を散策すると、円錐形の建物が現れる。その奇抜ともいえるフォルムと連なる山々とが清涼な高原の空気に映え、思わずウンベルト・エーコの「薔薇の名前」の修道院を重ね合わせてしまった。 同ホテルには、南アルプス・八ヶ岳が一望できる宿泊施設はもちろん、レストラン
プリンスホテル(東京・豊島区)が女性顧客の囲い込みに力を入れ、順調に成果を上げている。2007年2月に設立された女性向け会員組織「プリンセスクラブ」は、2年目で会員数2万人突破という当初の目標を2008年9月に達成した。18歳以上を対象に入会費・年会費は無料。入会すれば、ホテル内の女性向けの宿泊プランやスパ、レストランの料金が5%引きになったり、誕生日に一部ホテルでスイートルームが半額になったりする特典がある。 プリンスホテルグループでは長年、各ホテルで独自の女性向け特典サービスを用意してきた。そのため、女性顧客がレディースプランについて調べる際には、グループ内の各ホテルに問い合わせたり、各ホテルのウェブサイトを見たりする必要があった。プリンセスクラブの設立以降は、グループ共通の会員証を発行し、会員サービスは各ホテルごとではなく専用サイトでまとめて告知している。会員向けメールマガジンを通じ
宿泊予約をした旅行情報サイトは「楽天トラベル」、「じゃらんnet」が圧倒的 惹かれるフレーズは「お得」・「格安」・「限定」 楽しい旅行、素敵な宿やホテルに出会えると嬉しいものです。 インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチのDIMSDRIVEでは、「国内旅行の宿泊予約」についてアンケートを行い、予約方法や利用している旅行情報サイトなどについてまとめました。 調査は2008年5月14日(水)~5月22日(木)にかけて実施し、 DIMSDRIVEモニター9,862人から回答を得ています。 ● 過去1年に「宿泊を伴う国内旅行」をした人は65.3%、「海外旅行」は14.3% ● 宿泊先を決める際の情報源はネットが圧倒的。「ホテルのHP」5割、「旅行情報サイト」4割 ● 3割近くが「パソコンの旅行情報サイト」で宿泊予約。 ● 宿泊予約をした旅行情報サイトは「楽天トラベル」、「じゃらんnet
レベニュー・マネジメントはなぜ重要か レベニュー・マネジメントとは、主に商品の「販売の可否」または「販売価格」と「流通経路」を調整することで収益の最大化を図る手法である。この手法は、ホテル収入部門の宿泊、宴会、レストランの全てで活用可能である。レベニュー・マネジメントは比較的早い時期から重要性が知られているにもかかわらず、現在でも多くのホテルで正確な理解や十分な活用がなされていない。ここではホテルの宿泊部門を前提に、レベニュー・マネジメントは単体で機能するテクニックではなく、マーケティングなどとの連携ではじめて機能するプロセスであることを検証しよう。 レベニュー・マネジメントの基本的なプロセス レベニュー・マネジメントの重要性をご理解いただいた上で、基本的なプロセスを紹介する。といっても、特別なことはなく、プロセスの根幹は一般的なビジネスサイクルである「PDCA」サイクルに沿ったものである
「当社製マットレスのコア技術『ポケットコイル』に磨きをかけ続けてきた。そのおかげで、1泊3万円以上の国内高級ホテルの7割強に当社のベッドが採用され、寝心地に感動した宿泊客が指名買いしてくれるケースが増えている」(シモンズ・ジャパンの小野寺優社長) 東京都港区に本社を構えるベッドの製造・販売会社、シモンズ・ジャパンの業績が好調だ。2008年3月期の売上高は5年前の1.5倍強に当たる約160億円に拡大した。国内ベッド市場は1990年ころから伸びが横ばいに転じている。競合他社が用途や機能の面で製品の多様化へと向かう傍ら、同社は伝統技術を軸とした高品質志向を貫いてきた。 シモンズ・ジャパンは米シモンズと東京ベッド製造の合弁会社として64年に設立。87年に米シモンズから資本的に独立し、96年に自動車向け樹脂部品メーカー、ニフコの傘下に入った。米シモンズは1870年創業で、米国では著名な俳優や政治家な
「リーガロイヤルホテル」を運営するロイヤルホテルが、2007年9月からトヨタ流の業務改革に取り組んでいる。 まずは旗艦ホテルである大阪のリーガロイヤルホテルで、専任メンバーを中心に活動を続けている。人海戦術に頼りがちだった「宴会」の準備や後片づけの作業時間を短縮するのが当面の目標だ。推進体制は、リーガロイヤルホテル(大阪府大阪市)の田附隆・総支配人が改善プロジェクトの委員長を務め、宴会部の次長を含む3人を業務改善の専任メンバーに指名。ホテル内の一室にはプロジェクトルームを用意するなど、かなりな力の入れようだ。 プロジェクトルームの壁には改善活動のロードマップや、改善活動に対する社員の率直な想いを書き込んだ「想いの視える化」シートが張り出され、同ホテルの売り上げの3分の1以上を占める宴会業務の見直しが進む。 円卓のテーブルセットを真っすぐに並べる知恵を出す まずは2007年秋から2008年春
9月1日に東京・有楽町で開業した高級ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」。同ホテルは顧客サービスの質的な向上を狙い,NTTドコモのFOMA/無線LANデュアル端末「N902iL」を約450台導入した。ユニークなのは,宿泊客が自由に使えるように全客室に配備したこと。フロントの呼び出しやルーム・サービスの注文に使えるのはもちろん,ホテルの外に持ち出して携帯電話としても利用できる。 ザ・ペニンシュラ東京を運営する香港上海ホテルズは,香港やニューヨークなど北米/アジアを中心に八つのホテルを運営している。同社インフォメーション・テクノロジ部門ジェネラル・マネージャのシェーン・アイザック氏は「第3世代携帯電話(3G)と無線LANのデュアル端末を採用したのは日本が初めて。他のホテルでも聞いたことがない」と誇らしげに語る(写真1)。 運用を工夫して客室にも配備 香港上海ホテルズが東京での開業を決めたのは2003
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