オックスフォード大学のフライバーグ教授らの研究によれば、ロンドンオリンピック(2012年)と比べ、東京オリンピック(1964年)は53分の1の費用、商業主義の始まりとされるロサンゼルスオリンピック(1984年)でさえ20分の1の費用で開催可能だったのだ(※9) 。山口香氏の次の指摘は経済学的観点からみても、正鵠を射ている。 「オリンピックはマイナースポーツのためにあると、私は思っている。正直に言えば、サッカー、テニス、ゴルフにオリンピックは必須ではない。テニスなら全仏オープンやウィンブルドンがあり、そこで優勝するほうがよっぽど価値があるし、サッカーだってワールドカップがある。 でも、馬術やウエイトリフティングなど普段はそれほど注目されないスポーツにとって、オリンピックは多くの人に見てもらい、すべての選手がスターになれる4年に一度のチャンスになる」(※10) 今後のオリンピックの転換点に オ
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