三条通りを川端通りから東大路に向かうと、左手にひときわ目立つ看板を掲げた建物がある。 「明日の日本語を考える会/日本ローマ字会」と大きく書かれている。 だいぶ前からこの看板が気になっていた。 いったい、どんな組織なのだろう。 気になったままにしておくのも何なので、 ある日思い切って建物(おそらく事務所)の扉を叩いてみた。少し緊張する。 どんな人がこの会をやっているのだろうか。 玄関に姿を見せたのは、物腰の柔らかい、70才くらいの学者風の方だった。 田中さんとおっしゃって、日本ローマ字会の事務局長をなさっているという。 ローマ字会の活動に興味があるのでお話を聞かせてもらえませんかと頼むと、 こころよく応接間に通してくれた。 資料を持ってきてくれて、説明をしてくれる。その説明は僕をかなり驚かせた。 「ローマ字会は日本語のローマ字化を目指して活動しています」 日本語のローマ字化。突然言われても、