「わたしは買い物をしたかったけど、彼は海へ行こうって言った。」 上の文章は何の変哲もありません。これを、少々変えてみます。 「わたしゎ買い物をしたかったけど、彼ゎ海へ行こうって言った。」 助詞「は」を「ゎ」と表記した文章を最近良く見かけます。特に若い女性が書いたと思われる文章によく現れるようです。この現象は、音韻(発音)と、仮名遣い(書き文字)を一致させた結果と考えることができそうです。 歴史的仮名遣いと現代仮名遣いでは、音韻と仮名遣いが異なるものがあります。「顔」は、「かお」と発音しますが、歴史的仮名遣いでは「かほ」、同様に「火事」は「かじ」と発音しますが、歴史的仮名遣いでは「くゎじ」と表記していました。 このような、音韻と仮名遣いの差は、現代では埋められていき、音韻と仮名遣いが一致するようになってきました。 しかし、現代でも、音韻と仮名遣いが一致していない、しかも、それがごく自然に、多