自分の人生を満足のいくものにしたい、これは誰もが願っていることでありましょう。 そのために努力をし、幸福を手に入れることに一所懸命になっているのが私たちであります。ところが現実は、自分の思い通りには動いてはくれません。それどころか、次から次に問題は起こってきます。その意味で、私たちの努力のほとんどは、問題が起こらないように前準備をしたり、起こった問題の処理に費やされていると言ってもよいでしょう。しかし、その努力は本当に幸福を約束するものでしょうか。 自分が病気になった場合を考えてみてください。軽い病気ならば、治療することも可能でしょう。でも、重い病気、ましてや治療法がないと言われる病気にかかったら、どうでしょうか。どうしてこんな病気になったのかと、いくら過去を振り返ってみても、病気を取り除けるわけではありません。病気を憎むことは、病気にかかった自分を憎み、病気である自分の人生を憎むことにな