東日本大震災で全壊し、高台で移転新築工事を進めていた陸前高田市気仙町の如意山金剛寺(小林信雄住職)の本堂が、13日に完成した。津波で壊滅的な被害を受けた今泉地区にある同寺。あの日から6年半を経て、ようやく再建を果たし、小林住職は地域内外からの支援に感謝を寄せながら、檀信徒や地域住民の心のよりどころとなるよう思いを新たにする。 10月に落慶法要/小林住職「支援に感謝」 同寺は、仁和4年(888)に創建したとされ、1100年以上の歴史を持つ。震災で本堂のほか、位牌堂、庫裏、山門などが流失。檀家(だんか)は約250戸のうち220戸が被災し、檀信徒126人が犠牲となった。 「寺は檀信徒や住民の方々の心を安らげる場。本堂は何が何でも建てないと」。小林住職はすぐに再建を目指した。宗教法人のため公的機関からの補助は望めないが、全体の9割近くが被災した檀家からの寄進は求めず、自力での工事に踏み切った。 移