大阪府吹田市で今年8月、車を無断で乗り回して事故を起こしたことをしかられるのを恐れ、父親(43)を包丁で刺殺したとして、殺人の非行事実で家裁送致された長男(16)の第1回審判が7日、大阪家裁で開かれた。白神文弘裁判長は「矯正教育を施すことが必要」として、中等少年院に送致する保護処分を決めた。 少年法では、16歳以上の少年が故意の犯罪で被害者を死亡させた場合、原則として検察官送致(逆送)すると定められている。 白神裁判長は決定理由で「激しい暴力を受けた父親から解放されたいという犯行動機や精神的未熟さゆえの思考過程などに加え、深く後悔していること、親族らが刑事処分を望んでいないことを総合考慮すると保護処分が相当」との判断を示した。処遇期間については「相当長期」とした。