「暗記の強制」は子どもたちへの無責任 佐宗:泰蔵さんの『冒険の書』を読んだときに、「社会をより良い方向へ向かわせる<くさび>」として教育を位置付けていらっしゃるのだなと理解できて、泰蔵さんの思考の変遷を聞いてみたいと思いました。<教育>というテーマに着目された背景には何があったんですか。 孫:実は僕が教育に関心を持つようになった歴史は長くてですね。子どもたちにクリエイティブなラーニング環境を提供する「VIVITA」という活動を始めてもう8年目になります。なぜこの活動を始めたかというと、もともと現行の義務教育のあり方には疑問を持っていたからです。最近の例でいうと、ChatGPTに代表されるジェネレーティブAIのような新しいテクノロジーが急速に浸透して社会の前提が一変するのは目に見えているのに、暗記や計算の速さを競わせるような画一的な教育を強制するのは、子どもたちの未来に対してあまりにも無責任
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