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ブックマーク / akihitok.typepad.jp (16)

  • 【書評】人は勘定より感情で決める

    技術評論社の傳様より、新しく発売される『人は勘定より感情で決める ~直感のワナを味方に変える行動経済学7つのフレームワーク』というをいただきました。ありがとうございます。というわけで簡単に書評などを。 最近、行動経済学やその周辺分野を扱ったが流行っています。僕も過去に『予想どおりに不合理』や『人は意外に合理的』などといったを紹介していますが、サブタイトルにばっちり書かれている通り、書もその1つ。内容は初歩的で具体例も多く、肩肘張らずに読めると思います(行動「経済学」とはいえ人間心理の側面に焦点が当てられていますので、数字の話は苦手という方でも大丈夫)。 書の最大の特徴は、書自らに語ってもらうとしましょう: 行動経済学に関するほかの文献は、個々のバイアスを“点”で紹介するだけのものが多数です。しかし、それでは“点”の理解が“線”や“面”に結びつきません。結果として。そこから発展し

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    fantoms 2009/06/14
  • 失望するには早すぎる

    ネットが悪や汚濁や危険に満ちた世界だからという理由でネットを忌避し、不特定多数の参加イコール衆愚だと考えて思考停止に陥ると、これから起きる新しい事象を眺める目が曇り、質を見失うことになる。 3年前、大きな話題を呼んだの中で、その方はこんな警告を書かれていました。残念ながら、いままさにこの警告を必要としているのは、書かれたご人かもしれません: ■ 日のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) (ITmedia News) ■ Web、はてな将棋への思い 梅田望夫さんに聞く(後編) (ITmedia News) そう、冒頭の言葉は梅田望夫さんの『ウェブ進化論』に登場するもの。それから3年が過ぎたいま、梅田さんは日のウェブを「残念」と評価し、それを「分析しようというモティベーションがそもそもない」とも仰っています。これが変節なのか、あるいはそもそも『ウェブ進化論』がタテマエで書か

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    fantoms 2009/06/03
  • リーダー/フォロワーはハッキリと分けられるものなのか?

    小田嶋 俺はこの間、仕事の関係で、松下幸之助の『リーダーを志す君へ』というを読んだんだけど、イヤなだと思ってね。松下幸之助が嫌な人だったわけじゃないんだけど、ああいう松下政経塾の関係の人たちのも同時に結構たくさん読んでね。分かったのは、彼らは「リーダー」という言葉が大好きで、人間をリーダーである人間とフォロワーである人間の2通りに分けるんだよ。だから、羊飼いと羊という、そういう世界観なんだよね。そもそもが。それが気持ち悪くて。 岡 俺が聞いた話は、松下さんが社長をやっている時に、どうしても誰か、たとえば小田嶋を、釧路かどこかの支店に飛ばすことが必要で、飛ばしたんだって、という話でさ。家族もいるのに釧路にやってしまうのは気の毒だったけど、松下電器を大きくするためには、そういう冷たいことをせざるを得なかった。 で、飛ばされた小田嶋が15年ぶりに松下さんに会った時に、松下さんはいなりずしか

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    fantoms 2009/05/21
    "問題なのはリーダー/フォロワーを固定化する考え方であり、時と場合に応じてクルクルとリーダー/フォロワーが変化するものだと捉える方が、いまの時代に適しているのではないでしょうか"
  • 新型インフルエンザが、教育改革の発端となったりして。

    「売名だ!」と言われてしまうかもしれないけど、個人的には良い話だと思います: ■ 新型インフルエンザで休校の生徒にWebで無料学習支援 (ITmedia News) がくげい(大阪市北区)は5月18日、新型インフルエンザで休校措置を実施している地域の小中学生に対し、Webを利用した学習支援サービスをスタートした。料金は無料。 がくげいが通常は有料で提供しているサービスを、休校措置が実施されている地域の小中学生に限り無料で提供しますよ、という話。以下のリンクが、実際に無料提供されるサービスとなります: ■ 新型インフルエンザによる休校で自宅待機になる小・中学生への学習支援コーナー (Yahoo!学習) 実際、大阪の方では1週間程度休校になる小中学校が出ていますから、こういったEラーニングの提供は大きな価値があるでしょう。まぁ実際にやるかどうかは子供たちに任されているのですが、これがEラーニン

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    fantoms 2009/05/20
  • 自分が成功できる場所を探すということ

    さらに重要なことがある。場所は、私たちが自分自身にどれだけ満足できるかをも決定づける。集積力は経済的・文化的な専門化に加え、性格をも特定地域に偏在させるという結果をもたらした。地域にも人間のような性格が生まれ、それがさらにその性格に合った人々を引きつけることを前章で述べた。マンハッタンで成功した人が、アイダホ州のボイシで成功するとは限らず、逆もまたしかりである。自分の性格に最も合う場所について思案をめぐらすことは、もはや「やるべきことリスト」のトップに載せてしかるべきなのである。 (『クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める』pp.255-256、強調は引用者) 日人はどこに住むべきか、という話題についてもう少し。というか、ようやく読み終えた『クリエイティブ都市論』の主張が面白かったのでご紹介。 リチャード・フロリダのはところどころ議論を急いでいるようなところがあって、実

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    fantoms 2009/05/12
    "そこにどんな性格の人々がいるのか、自分の性格は合うかどうか、そして「自分が」そこで成功できるかどうか――通常は仕事選びの際に考えるようなポイントを、住む場所を選ぶ際にも検討してみることが必要"
  • 才能のない子には生き残る術を教えてあげるべき、とか言ってみる。

    門外漢だけど参加してみます。以下のエントリを読んで。 ■ 才能のない子にどうやって美術への進路を思いとどまらせるか (はてな匿名ダイヤリー) 僕は上の文章を、「アートの才能が無い生徒は、将来路頭に迷わないよう美大への進学を諦めさせるようにしている」という告白だと理解しています(書き手が教師なのか、教師だとしたらどの教育機関に所属しているのかよく分からないのですが)。その上でちょっと感想を。 以前、村上隆氏の『芸術起業論』を読んだときに、彼がいかに「売れる努力」をしているのかを知って驚きました。彼は「自分は天才肌ではない」と言い切り、欧米のマーケットで何が評価されるかを徹底的に考え、実際に評価されて日に逆輸入する。そして、そんな戦略的な態度を取っていることを隠そうともしていません。例えば第1章からしてこんな感じ: 第1章 芸術で起業するということ 芸術には、世界基準の戦略が必要である なぜ

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    fantoms 2009/04/10
    増田に対する強烈なカウンターw。すぐに諦めるんじゃなくて、やっていける道を探すってことは大事。身の丈に合わない夢を持つことは不幸だけど、夢を持たない人生もまたつまらない。だから生き残る術を身につけよう
  • 触覚現実

    まったく関心を持ってくれない人に、無理やり注意を向けさせる。広告が威力を発揮する領域ですが、ウザがられてしまうことも少なくありません。しかしこんな目的のためなら、広告の正しい使い方と言えるかもしれません: ■ Roche "Anti-Stress Balls" (directdaily) ヘルスケア企業のロシュがポルトガルで展開したキャンペーンについて。一見するとストレスボール(よく企業がノベルティとして配布する、ゴムのように弾力があるボールです)のようなものを街頭で配布していますね: このストレスボール(のようなもの)、当然ながら「ぎゅっと握りしめてストレス発散してもらう」という普通の目的のために配布されたわけではありません。それどころか、中には小石のような固い物質が入っていて、握るとそれを感じるようになっています。実はこれ、女性に乳ガンの危険を呼びかけるもので、よく言われる「乳房を触っ

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    fantoms 2009/03/29
  • 【書評】凡才の集団は孤高の天才に勝る

    邦題や装丁だけ見ると、発想術に関するお手軽ビジネスのような印象を受けてしまいますが。原書のタイトルは"Group Genius -- The Creative Power of Collaboration"(グループ・ジーニアス -- コラボレーションがもたらすクリエイティブな力)といって、イノベーション論や組織論を扱ったを連想する方が近いです。また「グループ」という単語があることからも分かるように、人々の交流・協力がいかに独創的な結果を生み出すのかを、様々な研究結果を基に解明するというのが内容。著者のキース・ソーヤー教授は、『フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR)』で有名な心理学者、ミハイ・チクセントミハイ教授に学んだ方で、創造性およびイノベーションの科学分析を専門とされているとのこと。「2~3ヶ月ぐらいで流行りのネタをまとめました」というではないのでご

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    fantoms 2009/03/28
    "イノベーションを生み出していくための活動は、一企業や研究所に押し付けられるものではなく、業界・社会構造をどう変革するか""会全体を視野に入れてイノベーションを考えることが、いかに強力な議論となりうるか"
  • ブログの「質」って何だろう。

    ■ 書くことの難しさ ネットの言論はなぜ質が低いか (IT-PLUS) を読んで少し。 はてブでは若干批判が強いようですが、個人的には納得するところがあって、「マスメディアのジャーナリズムを批判する『だけ』はそろそろ終わりにして、ネット上のジャーナリズム自体の改善も図ろうよ」という意見だと理解しました。また掛け声だけではなくて、具体的な取り組みを行われている藤代さんを偉いとも思います。ただ「ネット上の言論」とは何か、「コンテンツの質」とは何かという定義が曖昧だったので、納得できない部分を感じた方がいらっしゃったのではないでしょうか。 仮にここでが批判されているのが、僕のような個人ブロガーだとして。それではブログの「質」とは何で、それを高めるにはどうすれば良いのでしょうか?1つの尺度となるのは、やはり既存のジャーナリズムにおけるやり方でしょう。僕は残念ながらジャーナリズムの教育というものを受

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    fantoms 2009/03/28
    "ネット上のジャーナリズムを向上させる手段として、読者が求めるクオリティに合わせて「玉」だけを抽出するフィルタを用意するという道も考えられる"
  • 「テレビの、これから」の中でテレビ関係者側にノスタルジーを感じた件

    昨夜のNHKの番組『日の、これから』、テーマは「テレビの、これから」でした。既にシロクマの方で感想を書いたのですが、長くなってしまったので削った部分をこちらで改めて。 NHKの関係者だけでなく、民放各局のプロデューサー・ディレクター、さらには糸井重里さんや夏野剛さん(ドワンゴ取締役)などを招き、一般人代表も含めて討論するという形式で行われた「テレビの、これから」。若干議論が分散してしまい、面白いポイントが深まらなかった感もあるのですが、民放でありがちな「ネット不審論」に終わらない意欲的な番組だったと思います。ちなみにテレビ関係側の参加者は以下の通り(公式ページ上でも確認できるのですが、パーマリンクではないですので念のため転載しておきます): 【スタジオ生出演】(敬称略) 民放連会長 広瀬 道貞 ジャーナリスト 嶌 信彦 コピーライター 糸井 重里 慶應義塾大学特別招聘教授・ドワンゴ取締役

    「テレビの、これから」の中でテレビ関係者側にノスタルジーを感じた件
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    fantoms 2009/03/22
    テレビの黄金期は昔だし、テレビ関係者はテレビが好きなので、ノスタルジーを感じるのは当然。
  • いまだにイノベーションとか期待しちゃってる大企業を尻目に確実な道を歩むための3冊+1冊

    有名な組織研究者の一人であるスタンフォード大学のジェームス・マーチはこんなことを言っている。「『新しいアイデアだ』と言うのは、『私は無知だ』と言うようなものだし、『これまでにないような効果がある』と言うのは、『私は思い上がっている』と言っているようなものだ」。 (“「ブレークスルー」と言われるアイディアや研究に気をつける”、『事実に基づいた経営―なぜ「当たり前」ができないのか? 』63ページより) ***** 最近は「疑似科学」なんて言葉が普通に使われるようになって、アヤシイ科学はたちまち追いやられてしまう良い環境になっているわけですが、未だに胡散臭い議論が大手を振って歩いている分野があります。それは「経営」。書店の経営書コーナーに行けば、どーでもいい事やてきとーな事を書いたがそれこそ山のようにありますし、新聞や雑誌でもて囃された「経営のカリスマ」が会見で頭を下げる、なんて光景も珍しくあ

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    fantoms 2009/02/20
  • なぜ日本人は進化論を信じられるのか

    ■ ダーウィンの進化論、米国人で信じているのは40% (AFPBB News) を読んで。別に米国人の知識レベルが低いだとか、日人がその逆だとか言うつもりはなくて、以前読んだセス・ゴディンのエントリを思い出しました: ■ Gravity is just a theory (Seth Godin's Blog) 進化論と重力。どちらも素人にとっては「科学者がそう言っているから」信じられるというレベルの知識ですが、なぜ重力は誰もが受け入れていて、進化論は(少なくとも米国では)そうではないのか。セスはマーケティングの専門家なので、この問題についてもマーケティングの側面から説明を試みています: 1. いまから売り込もうとしている「物語」が、以前から信じられていた「物語」を捨て去らないといけない場合、売り込みは大変になる。 「なぜ多種多様な生物がいるのか」という問題に対し、米国には既に「聖書」とい

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    fantoms 2009/02/16
  • 「私の町では、地元紙が配達を中止してしまいました。でも Kindle のおかげで……」

    というわけで、Kindle 2 が発表されたのでこのネタでもう1つ引っ張ります(すみません)。Engadget の発表会実況中継を読んでいたら、「Kindle 利用者の声」としてこんなシーンが出て来ました: 10:31AM "My local newspaper stopped delivering... and I can download it on my Kindle." We have a feeling this will be a story we start hearing a lot more of. 午前10時31分 「私の地元紙は配達を止めてしまいました……でも Kindle にダウンロードすることができます。」こんな話、これからもっと聞くような気がする。 そして画面には発言者とおぼしき女性の姿が。Kindle があれば、どんなに地方に住んでいても安心だよ!というわけで

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    fantoms 2009/02/10
  • たった1枚の写真から、撮影場所を特定する技術が登場

    カーネギーメロン大学の研究者達が、たった1枚の写真だけで、それが撮られた場所を特定する技術を開発したとのこと。面白いことに、Flickr 上にアップされている写真を比較対象としているそうです: ■ New Computerized System Estimates Geographic Location Of Photos (ScienceDaily) "IM2GPS"というのが今回開発された技術の名前。写真の中に写り込んでいるモノを認識する(例えばたまたま写っている看板の文字を認識するなど)のではなく、画像全体の色合いやテクスチャを解析、それと似た傾向を持つ 画像を Flickr 上から検索 -> その Flickr 画像の撮影場所情報を参考にする、という仕組みだそうです。要は最近のウェブサービスでも一般的になりつつある「似た画像を探す」という技術を使って、どこで撮影されたかが既に分かっ

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    fantoms 2008/06/22
  • 理解するために絵を描いてみる、という発想

    図解されると分かりやすい、というのは多くの方々が経験されていることだと思いますが、それなら「(何かを理解しようとしている時に)絵を描くと理解が進む」ということも言えるのではないか――という仮説のもとに、米国でこんな教育プロジェクトが進められているそうです: ■ Picture This: Explaining Science Through Drawings (ScienceDaily) ハーバード大学、MIT、デューク大学、ロクスバリー・コミュニティ・カレッジ、そしてニューヨーク市にある「School of Visual Arts」という5つの教育機関が共同で実施しているプロジェクトについて。物理学・化学・生物学を学ぶ大学生を対象に、いくつかの基礎的な科学上のコンセプト(ブラウン運動など)を図解しながら他人に説明してもらう、という行為を行ってもらったそうです。これにより、説明役の生徒があ

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    fantoms 2008/05/05
  • あえてブクマしない。

    平積みでしかも安かったので(笑)、書店で『思考の整理学』を購入。その中で、「読書中はメモを取らない」という思考法が紹介された後に、こんな一文がありました: どうやら、記録したと思う安心が、忘却を促進するらしい。昔、ある大学者が、訪ねてきた同郷の後輩の大学生に、一字一句教授の言葉をノートにとるのは愚だとと訓えた。いまどきの大学で、ノートをとっている学生はいないけれども、戦前の講義といえば、一字一句ノートするのが常識であった。教授も、筆記に便なように、一字一句、ゆっくり話したものだ。その大学者はそういう時代に、全部ノートするのは結局頭によく入らないという点に気付いたらしい。大事な数字のほかは、ごく要点だけをノートに記入する。その方がずっとよく印象に残るというのである。 例で出ているのは大学の講義ですが、「記録する安心してかえって忘れてしまう」という指摘、確かに当たっていると思います。メモができ

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    fantoms 2008/05/02
    僕は安心して忘れるためにノートをとってる。人間の短期記憶の関係で、そんなに記憶していられないから。それに大事な情報であれば、ノートをとっていても覚えると思うのは僕だけかな?
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