先月から二カ月弱の間、日本にいる。新刊プロモーションのための一時帰国だ。大阪、福岡、宮崎と移動しながら書店さんに挨拶をし、サイン会2件、講演会2件、取材十数件をこなし、なんとかひと段落ついた。その間も原稿の〆切は止まらない。日中は動き回り、夜はホテルで執筆、寝落ちという日々が続いた。
*幻冬舎plusフェスまであと7日!! いわゆる家族とは違ったかたちで他人と暮らすシェアハウス。長年、ヌシとして暮らしてきたphaさんが、シェアハウスを旅立つ決意をしたこの回はとても反響がありました。ちょうどいい距離感で、いろいろな人とつながっていた拠点から、なぜ離脱を? ゆるやかなつながりを絶って向かう、次の場所とは。 * * * かれこれ10年くらい、シェアハウスを自分で運営しながら住み続けてきた。 シェアハウスのような人の集まる場所に住んでいると、ぼーっとしているだけでいろんな人が住んだり遊びに来たりするので退屈はしなかった。まあ人が集まるとときどきはトラブルもあったりはするのだけど、基本的には楽しく暮らしていた。だけど、そんな生活に最近少し飽きてきた気がする。 いや、飽きてきたというか、シェアハウスに住み続けることが、自分の何かをだめにしている部分があるんじゃないかという気がしてき
今回は、連載タイトルになっている「オオカミ少女」のお話。 みなさんは、こんな物語を聞いたことがないだろうか? 《インドの森のなかで、赤ん坊の頃から狼に育てられていた姉妹が発見された。姉妹は言葉を話すことができず、四つ足で歩き、地面に置いた皿をなめるようにしてミルクを飲んだ》 私がはじめて聞いたのは30年ほど前。教科書に掲載されている話だ。さまざまな研究分野でも「基本のキ」のように採用されている“実話”なのだが……。 *** 社会学者である父の書棚には、「切腹論」「生き神信仰」「日本のシャーマニズム」「パニックの心理」など、怪しげで手垢のついた古ぼけた書物がたくさん並んでいた。難しくて子供の私にはほとんどわからなかったが、普通の平穏な生活からは見えない、知ってはいけない世界が莫大に広がっているように思えて、好奇心を煽られ、見たくて見たくてしょうがなかった。 切腹の本は、真一文字と十文字とでは
漫画の仕事 2018.04.03 公開 ポスト 荒川弘、いくえみ綾、海野つなみ、冬目景――彼女たち4人の漫画家が語る「伝える」ということ。木村俊介(インタビュアー) 少年誌・青年誌・女性誌において読者の心を刺激し続けている4人の女性漫画家のロングインタビューが収録された『漫画の仕事』(幻冬舎コミックス刊)が絶賛発売中。 彼女たちが常に考え続けている《伝える》ということの原点、制作過程、思考方法など、普段あまり語られることのない部分をインタビュアー・木村俊介が深く聞き出した一冊です。 今回は、その中から〈いくえみ綾「妄想を練るものが漫画」〉の一部を少しだけご紹介します。 いくえみ綾「妄想を練るものが漫画」 「漫画の物語は、コマによって、何かを『切り取る』ものなのかもしれません。 社会で起きるかもしれないことを『切り取る』『拾っていく』ことはできます。 すべてを描ききるなら、いつかはボロが出る
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