【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省は3日、アフリカ東部ジブチで中国人民解放軍基地付近の上空を飛行していた米軍のC130輸送機に軍事用高出力レーザーが照射され、操縦士2人が軽傷を負ったとして、中国政府に外交ルートを通じて抗議したことを明らかにした。 ジブチでは、中国軍が昨年8月、初の本格的な外国基地を開設。中国軍基地の近くには、米軍がイエメンなど周辺地域での対テロ掃討作戦の重要拠点としているアフリカ大陸最大の基地「キャンプ・レモニア」が存在し、米軍は中国軍の動向に警戒を強めていた。 国防総省のホワイト報道官は3日の記者会見で「レーザーを照射したのは中国だと確信している。深刻な事態だ」と強調。この数週間で複数回のレーザー照射が確認されたことも明らかにした。 米軍機への妨害行為の理由について、ホワイト氏は「分からない」と述べるにとどめたが、航空機へのレーザー照射は通常、操縦士らの顔面を狙って行わ
【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は4月30日、ナイジェリアのブハリ大統領との会談後の共同記者会見で、6月初旬までに見込まれる米朝首脳会談の開催場所として、南北の軍事境界線がある板門店の韓国側施設やシンガポールが候補となっていることを明らかにした。 トランプ氏は米朝首脳会談について「行われる。成功すると思う」との見通しを表明。その上で、朝鮮半島の分断を象徴する板門店の韓国側施設である「平和の家」や「自由の家」での会談実施について、「もし成功すれば、現地でのお祝いは素晴らしいものになる」と述べ、前向きに検討していることを明かした。 板門店での開催案については、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領を通じて北朝鮮に伝え、北朝鮮と連絡を取り合っているとした。 ただ、トランプ氏は板門店での開催について「賛否両論がある」として、政権内に第三国で行うことを望む声があることをにじませ、「シンガポール
北海道大樹町の宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」は28日、同町の実験場で同日昼に予定していた自社開発の小型ロケットMOMO(モモ)2号機の打ち上げを29日に延期すると発表した。順調なら午前5~8時に打ち上げる。 インターステラ社によると、機体を格納庫から出す前のさまざまな点検に時間がかかったことが原因。機体にトラブルはないという。打ち上げ時間帯は28日の夕方にも確保していたが、風が強いと見込まれるため見送った。稲川貴大社長は「万全の状態にしたいため延期した」と話した。 モモ2号機は宇宙空間とされる高度100キロ以上への飛行を目指しており、成功すれば日本の民間企業が独自に開発したロケットでは初の宇宙到達となる。昨年7月に1号機を打ち上げたが宇宙には届かなかった。
京都府亀岡市の通学路で平成24年4月、集団登校していた児童らの列に無免許運転の軽乗用車が突っ込み、児童ら10人が死傷した事故は23日、発生から6年となり、遺族らが現場で犠牲者を追悼した。 遺族や関係者ら約30人が事故現場に設けられた献花台に花を添え、発生時刻の午前7時58分に合わせて手を合わせた。長女の奈緒さん=当時(8)=を亡くした横山博史さん(43)は「6年はあっという間で、昨日のことのように感じる。一生傷を抱えたまま生きていくのだなと思った」と話した。 次女の真緒さん=同(7)=を亡くした小谷真樹さん(35)は「言葉にならないというのが正直な気持ち。この日については、いつも以上に真緒の声が聞きたいと強く思う」と語った。 事故は24年4月23日に発生。無免許の元少年(24)=懲役5年以上9年以下の不定期刑が確定=が運転していた軽乗用車が児童らの列に突っ込み、女児2人と付き添いの保護者が
【ワシントン=黒瀬悦成】米政権は20日、北朝鮮が核・弾道ミサイル実験の中止などを発表したことに関し、「北朝鮮と世界にとって非常に良い知らせだ。大きな前進だ!」(トランプ大統領)と、まずは歓迎の意向を表明した。しかし、今回の発表は、米政権が北朝鮮に求めてきた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」の履行を保証するものでは一切ない。米政権は北朝鮮の真意について、引き続き慎重に注視していく構えだ。 トランプ氏はツイッターで、6月初旬までに見込まれる米朝首脳会談を「楽しみにしている」とし、北朝鮮による一連の発表を会談実現に向けた「信頼醸成措置」とみて前向きに評価する姿勢を打ち出した。 「核・ミサイル実験の中止」とは、トランプ政権が北朝鮮と非核化の議論を進める際の「大前提」(元米政府高官)でもある。 米政権としては、北朝鮮が早々に実験停止を表明し、米朝会談への前向き姿勢を示したことで、ここまで国際社会
米大リーグ、エンゼルスで投打の「二刀流」に挑む大谷翔平(23)は15日午後1時15分(日本時間16日午前3時15分)開始予定で、カンザスシティーで行われるロイヤルズ戦に開幕3連勝を懸けて先発登板。先発の日本投手でメジャーデビューからの3連勝は2016年の前田(ドジャース)以来5人目だ。14日の同カードは打者出場せず、試合前には寒さの中、キャッチボールで何度も息を吹きかけて手を温めるなどして調整した。 本拠地アナハイムで登板した前回とは異なり、氷点下に迫る気温で雪がちらつく予報が出ている。それでも、岩手・花巻東高出身で北海道が本拠地のプロ野球日本ハムに5年間所属した右腕は「そこばかり意識してもしょうがない。準備だけしっかりやれば後はマウンドでいいパフォーマンスを出すことに集中できる」と自然体を強調した。(共同)
【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領が、解任したティラーソン前国務長官の後任に指名したポンペオ中央情報局(CIA)長官は12日、上院外交委員会で指名承認公聴会に出席し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の体制に関し、「私は、体制転換を主張したことはない」と述べた。 ポンペオ氏は昨年、「金正恩体制を核システムから切り離すことはできると思う」と述べて体制転換を示唆したと報じられたが、6月初旬までに予定するトランプ大統領と金正恩氏の米朝首脳会談を前に否定した形だ。 ポンペオ氏は公聴会に先だって同委員会に提出した書面証言で、北朝鮮の非核化を最も優先順位の高い外交課題であるとし、米朝首脳会談を通じて、「非核化を実現し、米国が北朝鮮の核兵器の危険の下に置かれるのを防ぐ」とした。 また、ポンペオ氏は、過去に米国が行った北朝鮮との交渉記録を読んで研究したとし、「過去の過ちを繰り返さない
政府にまた新たな難題が出た。愛媛県の中村時広知事は10日、学校法人「加計(かけ)学園」による獣医学部新設計画について、平成27年4月に県と今治市の担当者、学園幹部が首相官邸を訪れ、面会した柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が「首相案件」などと語ったとするメモが存在したと発表した。学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる問題や自衛隊の日報問題に加え、過去の「亡霊」が安倍晋三政権の体力を奪っている。(沢田大典) 焦点は、面会の有無と、面会が事実ならば柳瀬氏の口から加計学園の獣医学部新設が「首相案件」という言葉が出たかどうかだ。 中村氏は、面会はあったとの認識を示した。 菅義偉官房長官は10日の記者会見で、野党が柳瀬氏の証人喚問を求めていることに対し「国会の場で答弁しているし、本日もコメントを出した」と述べ、応じない考えを示した。 現在は経済産業審議官の柳瀬氏は、委員会から質問要求があれば原則、出席し
【ベルリン=宮下日出男】ドイツ西部ミュンスターで車両が群衆に突入した事件で、地元ノルトライン・ウェストファーレン州のロイル内相は7日、自殺した運転手の容疑者はドイツ国籍の男で、現時点でイスラム過激派のテロの可能性を示す情報はないと明らかにした。 独メディアによると、容疑者はミュンスター市内に住む48歳の男。精神が不安定で、最近は自殺をほのめかすメールを周辺に送ったり、自殺を試みたりしていたと伝えられる一方、極右グループと関係を持っていたとの情報もある。 当局は故意による犯行とみて、慎重に動機などを調べている。 事件では7日午後3時半ごろ、ミュンスター中心部の飲食店の屋外の席にワゴン車が突入した。ロイル州内相は警察が容疑者を除き3人と公表した死者数を2人に修正。このほか約20人が負傷した。
イラク派遣時の日報を陸上自衛隊が昨年3月に発見していたにもかかわらず、当時の稲田朋美防衛相らに報告していなかった事実が明らかになった4日、防衛省幹部は「またか」と絶句した。自衛隊幹部は「根本から意識を変えないと」と話した。 小野寺五典防衛相は午後7時前、防衛省で記者団に、昨年3月に陸自が日報の存在を把握していた事実を険しい表情で明かした。 南スーダン国連平和維持活動(PKO)に続き、再び明らかになった日報問題。「事実関係が明らかになったところで、厳正な措置も含めて適切に対応したい」。普段よりやや顔を紅潮させる小野寺氏。淡々と言葉を重ね、「正確性を欠く国会答弁や資料要求への対応を行ったことをおわび申し上げたい」と陳謝する場面もあった。 防衛省幹部は「南スーダンの問題で失った国民の信頼を回復しようと取り組んでいるさなかに…。いいかげんにしてほしい」と話した。 陸自幹部は「反省するしかない」と言
河野太郎外相は31日、高知市で講演し、北朝鮮が新たな核実験に向けた準備ともとれる動きを見せていることを明らかにした。「(過去に)核実験をやった実験場でトンネルから土を運び出し、次の核実験の用意を一生懸命やっているのも見える」と述べた。 河野氏は「核やミサイルを二度と動かすことができないようにしなければ、北朝鮮への対価はない。国際社会は一致している」とも言及した。 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、中朝首脳会談や4月27日に予定する南北首脳会談など、積極的に外交を展開していることについては「日本は何もやらなくていいのかという評論家がいるが、何もやらなくて構わない。焦る必要は全くない」と指摘した。 さらに「北が『さあ、平壌に来てください』と言って皆がこぞって行くようになったら、足元をみられる」とも述べ、拙速な対話ムードにクギを刺した。 講演後は記者団に、金氏が2020年東京五輪への北朝鮮選手の
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