海上で受け渡しをする「瀬取り」と呼ばれる方法を使って茨城県沖で平成29年8月、覚醒剤約475キロ(末端価格307億円相当)が密輸された事件で、県警は11日、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、主犯格とみられる指定暴力団住吉会系組長、海老沢浩容疑者(58)を逮捕した。 事件ではこれまでに、県警や警視庁などの合同捜査本部が同法違反などの疑いで暴力団幹部ら約20人を逮捕。海老沢容疑者が密輸を指示したとみて、国際手配して行方を追っていたが、昨年11月に香港で身柄を拘束され、今月11日に日本に移送された。 逮捕容疑は29年8月21日、日本の排他的経済水域(EEZ)内の海上で、大量の覚醒剤を船籍不明の船から漁船に積み替えるなどして、同県ひたちなか市の那珂湊漁港に翌22日午前2時35分ごろ、陸揚げして輸入したとしている。