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medtoolzに関するfenethtoolのブックマーク (22)

  • MacBookPro が来た - レジデント初期研修用資料

    医局の先輩がMacBookPro を買った。 同じ世代のパソコンなのに、自分が使っているThinkPad のT61 が、 いきなりみすぼらしく見えて、悲しくなった。 黒が輝いていた頃 銀色のノートパソコンに人気が集まってた頃、ThinkPad は「黒は銀より輝く」だったか、 黒いプラスチックの筐体にこだわりを持っていることを宣言したりして、かっこよかった。 昔のThinkPad は、風格あった。 今も昔も、ThinkPad の筐体はプラスチックだけれど、中身には金属のフレームが入っていて、 しっかりしていた。プラスチックだけれど、まっすぐであるべきところはまっすぐだったし、 たわむところなんてどこにもなかった。 今まで使っていたA30 からT61 に乗り換えて、パソコンの性能は4倍ぐらいに上がったけれど、 見た目は安っぽくなった。T61 の筐体は、フレームを包んでいるプラスチックの薄板が微

  • 「下向き」の想像力について - レジデント初期研修用資料

    頭がいい人が、「上」に向かって想像力を働かせて、それまで誰も考えなかったようなサービスを作る方向と、 同じく頭のいい人が、「世の中には想像を絶する馬鹿がいる」という信念の下に、 カモをコントロールするやり方を模索する方向と、想像力には「上」と「下」みたいな方向性がある。 上向きの想像力が生み出すプロダクトはすばらしいけれど、世の中を回しているのは、 むしろ下向きの想像力なんだと思う。 振り込め詐欺のこと 振り込め詐欺の人達が使う手口はあまりにもあからさまで、どうしてあんなものに大勢が引っかかるのか 不思議でしょうがないけれど、あの人達の秘訣というのは、「たくさんの人に電話をかける」、 それが全てなんだという。 「普通」が好きな、常識的な人達は、たぶん「こんな話に騙される人が世の中にいる」、 そのこと自体を信じられない。信じられないから、そもそもああ言うことをやろうなんて思わない。 振り込め

  • ボトルネックに商機が生まれる - レジデント初期研修用資料

    炎上コンサルタント」という商売の思考実験。 レンタル犬業者の事例 東京にあった「レンタル犬」の業者が飼っていた犬に、伝染性の病気が発生した。 近所の公園を散歩するのに、お供をする犬を貸し出す業者で、30頭ぐらいの犬を飼っていて、 顧客の人達が犬の引き取りを希望したら、販売も行っていたらしい。ドッグカフェみたいなものも あわせて経営していて、自分のペットを連れてくる人だとか、一緒に散歩させる人だとか、 いろんな顧客がいたらしい。 最近になって、この業者の犬に「ブルセラ症」という、犬どうし、あるいは犬-人の感染が成立しうる 病気が発生して、情報が錯綜して、問題になっている。 病気はうつる。レンタル犬を借りたことのある人には感染の可能性があるし、 そこの業者から犬を買った人だとか、あるいはそのお店に自分の飼い犬を連れて行った人なんかが、 「被害者」になっている可能性がある。 業者の人は当初、自

  • 「幸福の名人」を探す方法 - レジデント初期研修用資料

    知識と時間が結びつく 空からべ物が降ってくるのを期待して、1日中「勤勉」に、口開けて空を眺めている人は、そのうち飢えて死ぬ。 農業の知識がある人は、同じ時間を使って畑を耕す。運がよければ雨が降って、そのうち作物が取れる。 運が悪ければ、作物は枯れて、そのひとはやっぱり飢えて死ぬ。 知識と時間が結びつくと、運がよければ生産が発生する。運が悪ければ、何も生まれない。 時間を上手に使えば、そこから何かが生まれるけれど、何かを生み出すことに舵を切ったとき、 その人はすでに、「もの作り」というリスクを取っている。 価値は観測されて発生する いろんなものが生産されて、交換される。 価値は人が集まる場所に発生して、自分でない誰かからの観測を受けることで確定する。 どれだけ勤勉なもの作りを行ったところで、それが誰かによって観測されて、 作られたものの価値が確定するまで、その人が投じた時間の価値は、誰にも

  • 道具としての読書 - レジデント初期研修用資料

    電子化された文章というのはやっぱりどこか読みずらい。 ちょっと調べるだけならともかく、何かを読んで自分の文章を書くだとか、 まとまった、記述された知識を吸収して、それを自分の仕事に生かすだとか、 得た情報を、道具として利用しようと思ったら、やっぱり製されたが欠かせない。 電子時代の読書のありかたと、抜き書きの効果について。 読書というコミュニケーション 手で持てること。書き込めること。ページを折れること。 パソコンには、製されたが持っている、こうした感覚要素がまだ足りない。 ディスプレイに映し出された文字を追っかけるだけの電子媒体と、を読むという 体験それ自体がイベントになる読書と、パソコンという道具が持つ「帯域」は、 昔ながらのに比べて、まだまだ狭い。 恐らくは人ととの間には、視覚を含めたいろんな感覚が動員される、一種のコミュニケーションが成立している。 は人に情報をもた

  • 体育会という議論手法 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 空気が読めない人が増えている 正しい論理ばかりまくし立てたってしょうがない。 議論というのは、論理だけでは勝ち負けは決められない。 肺をみる医者。骨をみる医者。外科と内科。先輩と後輩。 集中治療室では、様々な立場の人が、様々な「看板」を背負って毎朝のミーティングに臨む。 誰もが負けることは許されない。医者なんて面子が全てだから、どんな議論でも勝ちにいく。 議論は大いにしてほしい。それはお客さんのためにもなるから。でもチームが瓦解することは なんとしてでも避けなくてはならない。それをやられると、お客が死ぬ。 議論の結果、みんなを勝たせる。空気の流れを操作するのはとても難しい。 win-win の関係なんて嘘だ。 あんなものはゲーム理論屋の詭弁だ

  • Twitter クライアントをホットキーで瞬間起動する - レジデント初期研修用資料

    タスクトレイに常駐しているTwitter クライアントを、ホットキーで起動するやりかた。 具体的には今、Tween というソフトを使っていて、 一度起動させるとタスクトレイに常駐するのだけれど、何か思いついたことを書こうと思ったら、 いちいちマウスでアイコンをクリックしないといけなかった。 TrayExpand という ソフトをを使って、Tween に「Ctrl + 1」というホットキーを割り当ててからは、 Ctrl + 1 でクライアントが立ち上がって、Alt + F4 でウィンドウが閉じる。すごく快適になる。 TrayExpand というソフトは、 開発しておられるかたが終了を宣言して久しいのだけれど、ソースコードを引き継いで、 64bit対応 にして下さった方がいた。 リンク からアプリケーションを ダウンロードして設定すれば、タスクトレイに常駐状態になったTwitter クライアン

  • 扇動の技術 - レジデント初期研修用資料

    バスが遅れる。待っている誰もがいらつく。不満のエネルギーが貯まる。 「バス会社はバスの増発を行うべきだ」という提案は、改革者のやりかた。 みんなが持っていた漠然とした不満は、現実的な提案へと落とし込まれる。 問題は解決するけれど、話はそれで終わって、せっかく集まった「不満」のエネルギーは散逸してしまう。 「これは何もバス会社のせいじゃない。全ては言葉もろくすっぽ話せない 外国人のせいだ。奴らを追い払わないといけない」というのが、扇動者のやりかた。 聴衆の不満を提案に変換しないで、たとえば「邪悪な外来者」のような、特定のテーマに翻訳する。 扇動者は、漠然とした不満を抱いた聞き手に対峙して、扇動者が持っている世界イメージを通じて、 聞き手の不満を実体化してみせる。 改革者はしばしば、特定の問題を解決するために、聞き手の努力を要求する。 扇動者は単に、「あらゆる抑制を取り払おう」という、聴衆の

    fenethtool
    fenethtool 2008/10/04
    ポピュリズムについて。ペリクレスの事を思い出した。ペリクレスによって古代ギリシャは一つの到達点に達したけど、その後衆愚に陥った。
  • レジデント初期研修用資料

    Recent Entries むかつく人のこと 「つまらない」は正義 未来から道筋を探す はじまりの物語 根暗な報酬のこと 親の目線について 会話タグは便利 不便が強みになる 制服が感情を作り出す どこにも道端がない Recent Comments このは何でないのか 12/31 medtoolz 12/30 薬屋支店総務 12/30 愛読者 12/30 エリヤフ先生 12/29 medtoolz 12/29 元傍観者 12/29 medtoolz 12/29 エリヤフ先生 12/29 medtoolz 案外やっていけるお店のこと 12/30 kaka Recent Trackbacks むかつく人のこと 12:27 Tweets that mention ... はじまりの物語 05/23 見たり聞いたりしたこと 05/23 見たり聞いたりしたこと 05/18 社会科学論ノートからの抜

  • 輸入された価値観のこと - レジデント初期研修用資料

    ほんの10年ぐらい前まで、感染症の治療には「広く効く新世代抗生物質」を使うのが常識で、 自分が研修した病院みたいに、旧世代の抗生剤を大量に使うやりかたは、当時はまだ珍しかった。 大学に移ったばかりの頃、連れて行ってもらった学会で、肺炎治療のフォーラムが開かれた。 「難治性の肺炎を、新世代の抗生剤で治した」症例が報告された。 虎ノ門病院の先生だったか、会場から質問が出た。「わざわざ新しい薬を使うまでもなく、 伝統的なペニシリンを大量に用いることで、それは十分に治療可能だったのではないでしょうか ?」なんて。 同じような考えかたをする人がいて、ちょっと嬉しかった。 パネリストをやっていた、偉い先生の反応はさんざんだった。 「 (゚Д゚)ハァ? 」 (´・ω・) 「先生、ペニシリン大量なんて聞いたことあります ?」 (・ω・`) 「私はちょっと、そういうやりかたはしたくありませんね…」 時

    fenethtool
    fenethtool 2008/10/02
    「ソト」から持ち込まれたものと、成功体験が合体して怪物になる。 Annotated link http://www.diigo.com/bookmark/http%3A%2F%2Fmedt00lz.s59.xrea.com%2Fwp%2Farchives%2F119
  • 神様のまずい設計 - レジデント初期研修用資料

    人間の体はよくできているけれど、ライフスタイルが変化すれば、やっぱり「設計」は古くなる。 胃を切った人は元気 「メタボ検診」の悪影響で、病院に健康診断の患者さんが大挙して、一時大変だった。 普段病院に来ないような人達をたくさん診察して、「胃を切った人は元気だよね」なんて、 医局で話題になった。 今70歳ぐらいになる人達が若かった頃は、胃潰瘍の治療といったら「手術」だった。 当時はまだ、開業した人達も手術してたから、今だったら薬を飲むだけで済むような人が 片端から手術を受けて、胃を切除された。 胃を切られた人は、べられないから太れない。やせた人が来て、お腹を見ると手術跡があって、 「これは昔、潰瘍で」なんて教えていただく。診察して、後日血液検査を見ると、みんな正常値。 こんな人が何人か続いた。 サンプルは偏っているし、観察者の主観でしかないから、この事実にはまだなんの意味もないけれど、 「

  • 交渉の自然治癒力 - レジデント初期研修用資料

    ベトナム戦争当時、制空権を握っていた米軍はヘリコプターが使えたから、 撃たれた兵士はすぐに後方に搬送されて、緊急手術を受けることができた。適切な治療が施されたにも かかわらず、兵士の死亡率は高かった。 フォークランド紛争でのイギリス軍は、制空権が不十分であり、夜戦が多かったことも手伝って、 撃たれた兵士の搬送は遅れがちになった。 外傷医療の技術には大きな変化はなく、撃たれた兵士は、応急処置だけで事実上放置されていたにもかかわらず、 ベトナム戦争のときよりも、兵士の死亡率は低かった。 こんな経験から、重篤な多発外傷の患者さんにおいては、「可能なかぎり早く手術し、治療する」という治療戦略自体に 疑問が持たれて、「ダメージコントロール」という考えかたが生まれた。 「ダメージコントロール」の考えかた たとえば肝臓と脾臓が破裂して、多発肋骨骨折に血気胸、大動脈にも損傷が疑われる外傷患者さんが運ばれて

    fenethtool
    fenethtool 2008/09/25
    後でもできる事は、敢えて今はやらない、というのに近い。現代将棋とアナロジーが効くかも
  • 「無能な上司」という能力 - レジデント初期研修用資料

    「皇国の守護者」という、戦記物の小説を読んだ。 戦記物の常で、主人公は能力があるのに低い地位に甘んじていて、軍隊には、無能な上司があふれてた。 主人公が活躍するたび、「無能な上司」はそれを無視したり、足を引っ張ったり、 あるいは間違った判断を下すことで、主人公を不利な状況に追い詰めたり。 売れた小説というものは、多かれ少なかれ、社会の鏡として機能する。 この小説はずいぶん売れたみたいだから、「不遇な有能」である主人公と、 それを取り巻く「無能な上司」という構図に、自ら置かれている社会を見た人は、 きっと多いのだろうなと思う。 無能な上司のお仕事 小説世界、主人公はもちろん大活躍するわけだけれど、 その舞台を設営するのは、「無能な上司」の大切な仕事。 設営の条件は厳しくて、どうしようもない無能しかいない軍隊を設定してしまうと、 そもそも主人公が活躍するはるか以前の段階で、戦いが終わってしまう

    fenethtool
    fenethtool 2008/09/23
    後藤さんみたいな上司ってなかなか描かれないですよね・・・
  • ルールで道徳を実装するやりかた - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります たとえば「2 つ以上の医療機関を受診した場合、それぞれの医療機関への 診療報酬の分配は、患者さん自身が決定できる」なんてルールを現行法に 付け加えてしまえばいいのだと思う。 対価の行為随伴性 患者さんを投げてよこす近所の先生がいる。 昼過ぎにきた患者さんに、いろんな検査を全部出して、 下手すると2週間分の処方もつけて、その上で「今一つ自信ないんで、 問題ないことを証明してあげて下さい」なんて、夕方時間外になってブン投げてよこす。 責任丸投げ。診療報酬総取り。自分たちが請求できるのは、せいぜい初診料ぐらい。 多かれ少なかれ、ある程度の規模がある病院に勤めている医師は、たぶん こんな理不尽さに涙したことがあるはず。もちろん開業の先生がたには 相応

    fenethtool
    fenethtool 2008/09/21
    行動科学的道徳の実装法
  • 形が機能を支配する - レジデント初期研修用資料

    形が機能を支配する 待合室に座っている患者さん達が、携帯ゲーム機で遊んでた。 大人も子供も、イヤホンつけて、膝の上にゲーム機抱えて、みんな同じ格好をしてた。 そこで行われているのはゲームだけれど、ある意味その姿は、未来の風景の先取りなんだと思った。 形から入るやりかた 何か新しい物を広めようと考えたときに、「形から入る」やりかたのほうが、正解に近いのだと思う。 機能は十分だけれど不格好な製品をまず出して、それを改良するやりかたと、 機能はまだ不完全もいいところだけれど、形だけは、デザイナーが描いた「未来」になっている製品をまず作り上げて、 機能はあとから作り込んでいくやりかたとがある。 技術者のコミュニティに受け入れられて、新製品に最初に飛びつく人達が未来を感じるのは、 たぶん十分な機能が実装された不格好な製品なんだろうけれど、最終的に広まって、 未来の日常の中で、風景として認知されるのは

  • 酒の切れ目は技術の切れ目 - レジデント初期研修用資料

    8年ぐらい昔。技術継承のために飲み屋さんを利用している地域があった。 誰か有名な先生を他の地方から招聘して、「つぼ八」みたいな飲み屋さんを借り切って、 ただひたすらに飲む会。 有名な医師の講演会とか、偉い人のありがたいお話とか、そういうのは抜きにして、 最初はとにかく飲む。県内の各病院の、上の人達が集まって、ただ飲む。 みんなにお酒が行き渡った頃、宴会場にスクリーンが持ち込まれる。 まだ飲んでない若手が入場して、各病院の症例、うまく行かなかった症例だとか、 苦労した症例のスライドを持ち込んで、 酔っぱらった偉い先生がたを前にして、自分の経験を語る。 会場からは、酔っぱらいの容赦のない突っ込みが入る。 「どうしてこういうやりかた試さなかったの?」だとか、 「こんなケースはこうすればいいんだ」とか。忌憚のない、でもみんな酔ってるから「厳密な検証」なんかとは 少し外れた、ベテランの知恵みたいな言

  • 環境と対峙するためのシンプルな道具 - レジデント初期研修用資料

    無人島みたいな環境に1 人残された主人公が生き延びるために知恵を絞る、「ロビンソンクルーソー」 みたいな物語には、その環境に対峙していくための道具が欠かせない。 恵まれた環境は、小説を生まない。何も持たない人間でも生活できるような場所なら、 その人は生き延びる努力をする必要がないだろうし、取り残された主人公が、 軍隊が持ってるような装備一式を持ち運んでいたら、それは生存の物語でなくて、教科書になってしまう。 ロビンソンクルーソーみたいな、生き延びる努力を物語として表現するためには、 主人公が環境と対峙するための道具、シンプルで、一見すると役不足で、 主人公の能力とか、工夫に応えてその能力を発揮して、主人公が生き延びる 決め手になるような、そんな道具が欠かせない。 シンプルな、一見ごくありきたりの道具一つが、主人公の手にかかると思いもかけない汎用性を 発揮して、絶望的な状況を切り開いていく、

  • 文化は誰のものか - レジデント初期研修用資料

    医師がまだ「プロ」として認知されてた大昔、自分たちは病院内で自由に振る舞って、 患者さんは慎み深く、トラブルなんてなかった。 技術だとか、知識だとか、彼我の差は圧倒的で、だから病院は聖域であり得たし、 トラブルが起きたところで、もしかしたらたぶん、患者さんには、それがトラブルであると認識出来なかった。 時代は進んで、いろんなことがやりにくくなった。 患者さんの突っ込みは厳しいし、「自由に振る舞う」なんてとんでもないし、 どんなトラブルも、それが起きたその時点で、そこにいる全ての人が、 「トラブルである」と認知するようになった。 時計の針を逆に回すやりかた。 知識は追いつかれる 「知」というのは、それが知であるためには記述可能で、再現可能でないといけない。 知識は広まって、模倣されて、広まるが故に、いつかありきたりになって、追いつかれる。 進歩のスピードは、維持できない。 自分が医師になって

  • 粒度について - レジデント初期研修用資料

    今さらながら、手術後患者さんの塞栓予防について、「どの薬使おうか」なんて相談してる。 とくに整形外科の患者さんは、術後の安静時間が長かったりで、下肢の静脈血栓を合併しやすい。 足が腫れたり、場合によっては血栓が肺に飛んだりして怖いから、今ではどこの病院でも、 下肢にフットポンプみたいなものをつけてもらったり、抗凝固薬を投与したりして、合併症を予防する。 薬物による塞栓予防にも何種類かやりかたがあるけれど、伝統的には「ヘパリン」を使う。 もっと効果があったり、あるいはもっと簡単に使える新製品が、いくつか出てる。 ヘパリンのこと ヘパリンは、大昔から流通している抗凝固薬。 半減期が短くて、何回も注射する必要があったり、効きかたが人によって異なるから、 まじめに使おうと思ったら、定期的に採血を行って、効き具合を測定しないといけない。 ヘパリンのこうした欠点は利点でもある。半減期が短いから、効き過

  • 型のこと - レジデント初期研修用資料

    型というのはたぶん、何かを学習するための道具なのであって、それ自体を学ぶべき目標と 定めてしまってはいけないのだと思う。 弓道に関するうろ覚え もう道場に行かなくなってずいぶん経つから、うろ覚えでしかないけれど、 今の弓道で教えられている「型」というものは、実用的と言うよりは、ある種政治的な経過で決定されたものだった。 弓は来が実用的な道具であって、よくあたり、破壊力の高い弓のひきかただとか、狙いかただとか、 昔は日中で様々な流派があったり、秘伝があった。第二次世界大戦前、国の武道を統一しましょうなんて 運動が起きて、当時の弓道の偉い人達が集まって、「これからの弓道」みたいなものを話しあって、 「型」を決めたのだという。 当時のそれは、日中で行われていた弓の型をそのまま平均したようなもので、全国的にも評判が悪かったから、 戦後になって弓道が復活した頃、偉い人達がもう一度相談して、今の