弟が怖い。日に日に怖くなる。 私の弟は高校生だ。私とは10歳近く離れている。年の離れた兄弟というのはとても可愛いもので、彼が生まれたときにはもうすでに小学校でもお姉さんと呼ばれるような年齢になっていた私は、オムツを変えたり寝かしつけたりお風呂にいれたり、よく弟の世話をしたものだ。 そうしていると、ほんの僅かでも弟を育てるという部分に関わった親代わりのようなものという認識が、ただ漠然と私の中に存在するようになっていた。 そんな可愛かった弟も中学生になると思春期という悪魔のような期間に突入した。自分に思春期があったのかどうかわからないが、客観的に見て思春期はまじでやばい。語彙力無くすくらい思春期ってやばいよ。 そもそも中学生の頃の私はさらに激ヤバ案件である不登校という自体に陥っていたので、思春期とかそんな次元の話ではなかった。 だから思春期の男の子がどれだけ気がたっているのか知る由もなく、初め