天才と狂気 - interview with 草間彌生 - 人間には、一つの止められない欲がある。それは「なぜ?」と問うことだ。 何かを問うていくと、いずれは根源的な問いに辿り着く。 しかし、創造は「問い」では無い。それは問答無用にとめどなく起こってくる力。 相対する二つの方向性は、全く別の質を持つ。 際限なくあふれ出る創造の力の中に身を置くことは、 人間の分別を捨てることでもある。 それをある人は、狂気と呼ぶかもしれない。 アウト・オブ・コントロールの次元。 世界的アーティストである草間彌生氏は、 自らの存在を賭けて、その創造の海の中を泳いでいる。 草間彌生(くさま やよい) プロフィール 1929年 長野県松本市に生まれる。 10歳の頃より水玉と網模様をモチーフに絵を描きはじめ、 水彩、パステル、油彩などを使った幻想的な絵画を制作。 1