週刊ダイヤモンド編集部 【第39回】 2009年01月05日 ビル・エモットが混迷の2009年を大胆予測 「世界デフレは日本から始まる」 世界の政財界トップが愛読する英経済誌「エコノミスト・ロンドン」の元編集長で現在国際ジャーナリストとして活躍するビル・エモット氏はここ数年、米国発の金融危機に端を発する主要各国のデフレリスクについて警鐘を鳴らしてきた。1990年代の日本のバブル崩壊とその後のデフレ入りを予見した炯眼の士に、世界同時デフレの可能性を聞く。 ―世界同時デフレの可能性をどう見るか。 その問いに答える前に、デフレとは何かをまず理解してもらいたい。デフレとは、その名のとおり、物価が持続的に下落する経済状況を指す。需給バランスが崩れることが主因であり、物価上昇率の鈍化でもなければ、資源価格下落のような相場の問題でもなく、ましてや価格破壊と同義でもない。 その怖さは、ついこのあい