[ワシントン 20日 ロイター BREAKINGVIEWS] - トランプ米大統領が、米連邦準備理事会(FRB)を再び偉大にしつつある。このほど元FRBエコノミストのネリー・リャン氏を新たな理事候補として選び、過去5年で初めてFRBの本部理事7人の定員が充足される見通しとなった。金融安定に関する専門家のリャン氏指名により、FRBに限っては常識的なトランプ氏の人事が完結する。 FRBは今年の大半の期間、本部理事が3人という態勢だった。その結果としてそれぞれが担当する業務が多大になり、ブレイナード理事は5つの委員会を主宰するほか、消費者問題や地域問題など3つのパネルで唯一のメンバーとなっている。欠員の存在により、連邦公開市場委員会(FOMC)における本部理事の発言力も弱まった。 リャン氏は他の2人の理事指名者とともに今後上院の承認を得る必要があるが、就任すれば30年余り務めたFRBでの経験を還