神戸大は19日、うつ病の発症に脳内の炎症が深く関わっているとみられることが分かった、と発表した。マウスを使った実験で脳内の炎症を抑えると、うつ症状に特徴的な行動が抑制されたという。新たな抗うつ薬の開発につながることも期待される。成果は20日付の米学術誌「Neuron」(ニューロン)のオンライン版に掲載される。 神大大学院医学研究科の古屋敷智之教授(45)と北岡志保助教(43)らが、2010年から京都大の成宮周教授(69)らと共同で研究を進めていた。 古屋敷教授によると、うつ病と炎症との関連はこれまでにも指摘されていたが、因果関係は明らかになっていなかった。 そこで研究グループは、免疫作用で炎症を引き起こすタンパク質「TLR2」と「TLR4」に着目。正常なマウスと、独自の手法で両タンパク質の発現を抑制したマウスを使い、繰り返しストレスを与えた場合の反応の違いを比較した。 まず正常なマウスでは
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