大阪の外に住んでいると、大阪市長としての橋下徹氏の活躍ぶりを知る機会があまりない。マスコミも3年前には彼を日本の救世主のように報じたが、従軍慰安婦発言や石原慎太郎氏との連携(日本維新の会の結成)を機に、興味が薄れたようだ。 最近の橋下氏についての報道内容は、もっぱら維新の党の代表としての発言を紹介するものが多い。そのせいか、全国の人々は、橋下氏が大阪を改革するために政治家になり、さらに地域から日本を変えるために国政政党まで作ったという原点を忘れつつあるようだ。 また、東国原英夫氏の先例もよくない。宮崎県知事として業績をあげていたのに、途中で国政や都知事選へと興味が移ろい、残念な展開になっている。彼と橋下氏は個人的にも親しかっただけに、イメージをダブらせる人がいるのも致し方ないだろう。 ことごとく議会と対立 さて、大阪の改革だが、一見、とても難航しているように見える。地下鉄やバスを民営化する