「ソウルでの暮らしがどれだけ恵まれているか、ソウルで生まれ育った人には分からないと思う」。名門私立大・高麗大に通う女子学生の成芝娟(ソンジヨン)(24)は、真剣な表情で話した。南東部の大邱(テグ)市出身で、高校まではソウルの有名大学に進学するため、勉強に打ち込んだ。だが、入学したのは中部・世宗(セジョン)市にある高麗大の世宗キャンパスだった。 本部があるソウルキャンパスの学部には、成績が届かない。しかし、他の私大や地方の国立大に行く気はない。世宗にある学部なら合格できそうだし、高麗大のブランドも手に入る。成は「戦略的な選択だった」と、振り返る。 世宗に在籍しながら、専攻科目の関係でソウルのキャンパスにも通う。「たくさんの文化施設があって刺激も多い。やはりソウルに住まなくてはと実感する」。ソウルにある学部への編入試験を受ける予定だ。「自分に『イン・ソウル』のブランドが加われば、就職も有利にな
