東日本大震災の影響で車両部品が調達できなくなったJR西日本が、在来線の半分程度の路線で4月からの間引き運転を余儀なくされるなど、影響は関西の交通網にも及びつつある。関西の私鉄5社も同じ部品を利用しているが、在庫は2~6カ月分あり「当面の運行に問題はない」と現時点では静観の構え。だが、長期化すれば影響は避けられず、各社とも部品調達の動向を注視している。 部品調達が困難になっているのは、直流モーターを駆動させるための「直流電動機ブラシ」。JR西や各私鉄が、平成3年以前に投入した車両に採用されている。 この部品を生産する日立化成工業(東京)は、国内シェアの7割を占めていた。今回の震災で、茨城県日立市の工場が被災。福島県浪江町の工場も、放射能漏れ事故の起きた東京電力福島第1原子力発電所の避難指示区域内にあり、生産がストップした。 部品調達への影響が懸念されるが、阪急、阪神、京阪、南海の私鉄各社では