このところ毎日、我らが太陽神殿の主は街の西向こうにある古神殿にお出かけだ。 そこには、この国のお姫様がいらっしゃる。10年前、そのお姫様と神官様は相思相愛だったらしい。 仲間みんなが大盛り上がりなんでいちおう話を合わせちゃいるが、ほんというと、俺が気になるのはこの神殿がどうなるかってことだ。 神官様はルネ・ド・ヴジョー伯爵様といって、この大陸でも有数の名門貴族のお生まれだ。そこに、隣のモーリア王国から王女を嫁にもらわないかっていう話がきた。 なにせ、仰々しいナリをした宰相閣下がお出ましになってのお指図だ。 ここにいる奴らはみんな揃いもそろって世間知らずっつうか、我らが神官様の立場ってものを考えちゃあいない。 エリゼ公国の未来がかかってるのに。 俺だって、本音をいえば神官様には幸福になってもらいたい。 だが、そうはうまくいかないのが世の中だってことくらい、俺はちゃあんとわかってる。 好きあっ

