電子書籍の普及を促すため、国内の大手出版社や印刷会社が中心となり、書籍のデジタル化を容易にする統一規格づくりに乗り出すことになった。月内にも関連業界や総務省などの行政機関が参加する「電子出版日本語フォーマット統一規格会議」(仮称)を設置し、来年春までに内容を固める方針。統一規格が完成すれば、デジタル化に要する時間や費用が大幅に軽減されるため、出版社の市場参入が一気に加速しそうだ。【赤間清広】 国内で販売されている電子書籍の閲覧方式は、シャープが開発した「XMDF」▽日本企業ボイジャーの「ドットブック」▽米アップルが採用するなど海外で主流となっている「EPUB」など複数が混在している状況。各方式に互換性がないため、出版社は方式ごとに別々の仕様で書籍のデジタル化を進める必要があり、電子書籍の出版が思うように進まない要因となっていた。 統一規格会議はこうした問題を解決するため、いずれの方式にも変