検査で把握できる感染者数は氷山の一角で、見えていないところにものすごい数の感染者がいる。それが、桁が違うほどかもしれないというのは十分ありうる。これは、日本のみならず、世界各国でそうだ。 だから、確定診断がついた患者数で一喜一憂するのではなく、背後にある真の感染者数や、人口の中の有病割合(世間では「感染率」などとよく呼ばれる)を知りたいというモチベーションが生まれる。世界各国の公表データから、それを推測した論文があるので、紹介する。 「ゲッチンゲン大学のフォルマー教授が4月2日に発表した世界の感染者検出率です(※1)。仮定は単純で、まず、インペリアル・カレッジ・ロンドンのチームが3月30日に発表した論文(※2)に掲載されている年齢別の感染致命割合(IFR)が世界中のどこでも正しいとして、各国の年齢別人口を国連のデータベースから得て、それで重み付けした各国別の感染致命割合(IFR)を計算しま