心因性発熱(しんいんせいはつねつ)とは、主にストレスが原因となって起こる体温上昇を指し、機能性高体温症とも呼ばれます。発熱のメカニズムは大きく炎症性とストレス性の2種類に分けられ、風邪による発熱の場合、サイトカインという物質が関係しており、解熱鎮痛剤が効果を現します。一方でストレスが原因となる心因性発熱は交感神経の作用で起こるため、解熱鎮痛剤が効かず、周囲からも仮病と誤解されやすいことが問題になっています。心因性発熱とはどのようなメカニズムで起こり、風邪による発熱との違いはどこにあるのでしょうか。数多くの心因性発熱の患者さんを治療してこられた、国際医療福祉大学病院心療内科教授の岡孝和先生に、心因性発熱についてお話しいただきました。 心因性発熱とは? ストレスが原因で起こる体温上昇。機能性高体温症とも呼ばれる 心因性発熱とは、急性もしくは慢性的なストレス状況下に置かれたとき、その人の平熱以上