「落語少年サダキチ」は、とある酔っ払いの老人を助けたことがきっかけで、落語に興味を持ち始める小学五年生の少年・忠志が時空を超えて活躍する姿を描いた読み物のシリーズ。物語を読むきっかけとしてはもちろん、読書のおもしろさに気づいた子どもたちの、つぎの1冊にもおすすめの本シリーズですが、早くも今月、5巻目の刊行となりました。作者の田中啓文さんに、シリーズに込めた思いをエッセイに綴っていただきました。 しんどいときに読んでほしい 「落語少年サダキチ」シリーズの作者田中啓文と申します。普段、おとな向けの小説を書いているので、このシリーズをどう書くべきか悩みましたが、結局、子ども向けを意識することなく、いつもどおり書く、と決めました。これがなかなかむずかしい! 今の世の中、暗い、重い、悲しい、腹立つニュースばかりで、子どもたちもコロナやらなんやらで制約の多い日々を送っていると思います。児童文学において
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