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ブックマーク / www.riken.jp (7)

  • 「ポストコロナ」で警戒すべき心不全パンデミック

    理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター 老化分子生物学研究チームの村田 梢 研究員(臨床橋渡しプログラム[1]・升研究室 研究員)、升 英利 上級研究員(同升研究室研究リーダー、京都大学 医学附属病院 心臓血管外科 特定准教授)、京都大学 医生物学研究所 ウイルス感染研究部門の朝長 啓造 教授、牧野 晶子 准教授らの共同研究チームは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の持続的な感染が心不全のリスクを高める可能性があることを、ヒトiPS細胞[2]を用いた実験で明らかにしました。 研究成果は、これまでほとんど報告のないヒト心臓組織に対するSARS-CoV-2の持続感染の影響を示したものであり、「ポストコロナ」においてパンデミック[3]が危惧される心不全(SARS-CoV-2心筋症)の発症・進行メカニズムの解明や、治療法の開発に貢献すると期待できます。 2019年から始まっ

    「ポストコロナ」で警戒すべき心不全パンデミック
  • 新型コロナウイルスに殺傷効果を持つ記憶免疫キラーT細胞

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター免疫細胞治療研究チームの清水佳奈子上級研究員、藤井眞一郎チームリーダー(科技ハブ産連部創薬・医療技術基盤プログラム副プログラムディレクター)らの共同研究グループは、ヒトの体内に存在する季節性コロナウイルス[1]に対する「記憶免疫キラーT細胞[2]」が認識する抗原部位を発見し、その部位が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質[3](Sタンパク質)領域にも強く交差反応[4]することを示しました。 研究成果は、SARS-CoV-2の重症度診断、ワクチン効果診断、治療薬の開発に貢献すると期待できます。 今回、共同研究グループは、日人に多いヒト白血球型抗原(HLA)[5]タイプのHLA-A*24:02に結合するSARS-CoV-2のSタンパク質中のエピトープ[6]の同定に成功しました。季節性コロナウイルスに対する記憶免疫キラーT

    新型コロナウイルスに殺傷効果を持つ記憶免疫キラーT細胞
  • クライオ電顕により電荷、水素原子、化学結合を可視化

    クライオ電顕により電荷、水素原子、化学結合を可視化 -タンパク質の詳細な化学特性の理解から、創薬への貢献に期待- 理化学研究所(理研)放射光科学研究センター 利用システム開発研究部門 SACLAビームライン基盤グループ イメージング開発チームの眞木 さおり 研究員、利用技術開拓研究部門 生体機構研究グループの川上 恵典 研究員、米倉 功治 グループディレクター(東北大学 多元物質科学研究所 教授)、高場 圭章 基礎科学特別研究員、濵口 祐 研究員(研究当時)の研究チームは、クライオ電子顕微鏡[1]を用いた単粒子解析[2]から、タンパク質中のほとんどの水素原子の可視化と、電荷・化学結合に関わる情報の取得に成功しました。 研究成果は、生理的な環境に近い水溶液中のタンパク質の機能を決定する詳細な構造特性が観察可能なことを示すもので、今後、タンパク質の化学的性質・機能の理解を深め、生命科学や医学

    クライオ電顕により電荷、水素原子、化学結合を可視化
  • 全ゲノム解析による慢性リンパ性白血病患者の層別化に成功

    a)全ゲノムシーケンス解析によるDNA変異の特定。 b)CLLに関連するDNA変異(186のCLLドライバー)の特定および変異パターンの解析により患者ゲノムデータを五つのCLLサブグループへ層別化。 c)CLL患者をDNA変異パターンの類似性解析により層別化、五つのCLLサブグループと実際の臨床経過区分との関連。 今後の期待 研究を用いれば、CLL患者を五つのCLLサブグループに層別化して、この層別化に対応する最適な治療を最初に受けることができ、副作用の可能性がある不必要な治療を省くことができます。また、新しい標的療法の臨床試験に最も適した患者の選択にも役立ちます。今後、研究において解析しなかった新たな標的療法を受けた患者のデータについて追加解析をすることで、効果的な治療法の予測精度を上げる可能性もあります。 また、研究により、CLLの原因となる可能性がある新たなドライバーが発見され

    全ゲノム解析による慢性リンパ性白血病患者の層別化に成功
  • 国際ゲノム解析により関節リウマチの遺伝的背景を解明

    2022年11月10日 理化学研究所 大阪大学 東京大学 京都大学 産業医科大学 東京医科歯科大学 東京女子医科大学 ハーバード大学 理化学研究所(理研)生命医科学研究センター ヒト免疫遺伝研究チームの石垣 和慶 チームリーダー、大阪大学大学院 医学系研究科の坂上 沙央里 助教(ハーバード大学 医学部 博士研究員)、理研生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チームの寺尾 知可史 チームリーダー、東京大学大学院 新領域創成科学研究科の松田 浩一 教授、京都大学大学院 医学研究科の松田 文彦 教授、産業医科大学 医学部の田中 良哉 教授、大阪大学大学院 医学系研究科の熊ノ郷 淳 教授、東京医科歯科大学 難治疾患研究所の高地 雄太 教授、東京女子医科大学 医学部の猪狩 勝則 特任教授、理研生命医科学研究センター 自己免疫疾患研究チームの山 一彦 チームリーダーらが参加し、理研生命医科学研究

    国際ゲノム解析により関節リウマチの遺伝的背景を解明
  • 関節リウマチにおけるリウマチ因子サブタイプと遺伝因子

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チーム の寺尾 知可史 チームリーダー(静岡県立総合病院 免疫研究 部長、静岡県立大学 特任教授)、石川 優樹 研究員、京都大学大学院 医学研究科の夜久 愛 大学院生らの共同研究グループは、関節リウマチ患者の血中に見られる自己抗体[1]の一つであるIgG型リウマチ因子(IgG-RF)[2]の有無が、HLA-DRB1遺伝子[3]上のシェアドエピトープ(SE)[4]のアレル[5]の特定のパターンと関連することを発見しました。 研究成果は、自己免疫疾患[1]の代表である関節リウマチの患者の病態進展予測や、患者ごとの病型に応じた治療戦略の開発に向けた研究に貢献すると期待できます。 今回、共同研究グループは、京都大学医学部附属病院に通院する関節リウマチ患者743名の血液サンプル中の自己抗体の有無と関節リウマチの強いリスクであるSEアレル

    関節リウマチにおけるリウマチ因子サブタイプと遺伝因子
  • 電気で生きる微生物を初めて特定 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所環境資源科学研究センター生体機能触媒研究チームの中村龍平チームリーダー、石居拓己研修生(研究当時)、東京大学大学院工学系研究科の橋和仁教授らの共同研究チームは、電気エネルギーを直接利用して生きる微生物を初めて特定し、その代謝反応の検出に成功しました。 一部の生物は、生命の維持に必要な栄養分を自ら合成します。栄養分を作るにはエネルギーが必要です。例えば植物は、太陽光をエネルギーとして二酸化炭素からデンプンを合成します。一方、太陽光が届かない環境においては、化学合成生物と呼ばれる水素や硫黄などの化学物質のエネルギーを利用する生物が存在します。二酸化炭素から栄養分を作り出す生物は、これまで光合成か化学合成のどちらか用いていると考えられてきました。 共同研究チームは、2010年に太陽光が届かない深海熱水環境に電気を非常によく通す岩石が豊富に存在することを見出しました。そして、電

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