誘導質問術はなぜ機能するのか? こうした誘導質問術は、どうして有効に機能するのでしょうか? 社会心理学者のロバート・チャルディーニは、その著書『影響力の武器』(誠信書房)の中で、「人間には六つの脆弱(ぜいじゃく)性があり、この脆弱性を利用すれば、相手から承諾や情報などを簡単に得ることができる」と述べています。チャルディーニのいう脆弱性とは、以下の六つを指します。 返報性: 人から親切や贈り物、招待などを受けると、それを与えてくれた人にお返しをせずにはいられない特性 コミットメントと一貫性: 自分の意志でとった行動が、その後の行動に一定の拘束をもたらすという特性。以下の三つの手法がある ローボールテクニック: 最初にある事柄を決めさせるが、後に決定した事柄が実現不可能であることを示し、代わりに最初の決定より高度な要求を認めさせる。例えば、バーゲンの目玉商品を宣伝しておいて、客がそれを購入しよ
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