長野県を流れる「千曲川」の堤防が決壊し、広い範囲が浸水したことについて河川の災害に詳しい東京理科大学の二瓶泰雄教授は、流域で記録的な大雨が降ったことに加えて、川幅が急激に狭くなる地形的な要因も重なって、堤防が決壊した可能性があると指摘しています。 国土交通省北陸地方整備局によりますと、千曲川は、長野市の穂保地区で、およそ70メートルにわたって堤防が決壊しました。二瓶教授が映像を分析したところ、決壊した場所の周辺では、住宅の1階部分がほぼ水没しているところがあることから、浸水の深さはおよそ3メートルほどだったと分析しています。 また、堤防が決壊した場所の周辺では、川幅は1キロ近くありますが、下流に行くにしたがって急激に狭くなり、5キロほど下流の川幅はおよそ200メートルの狭さになっているということです。 二瓶教授によりますと、こうした川幅の狭い場所では水が流れにくくなり、上流部分では、せき止