自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、最大派閥の清和政策研究会(安倍派)では2022年にパーティー券収入のノルマ超過分のキックバック(還流)を取りやめる方針が示されたものの、一部議員の反発を受けて撤回していたことが関係者への取材で判明した。還流による裏金づくりの仕組みが派閥内で広く認識されていた可能性があり、東京地検特捜部は22年の派閥内での動きを重点的に捜査している模様だ。 安倍派では原則として年1回、政治資金パーティーを開催していた。各議員にはパーティー券の販売ノルマがあり、所属議員がノルマを超えて集めたパーティー券収入と、議員への還流分の支出がいずれも派閥の政治資金収支報告書に記載されていなかったとされる。議員側の収支報告書にも収入として記載されず、直近5年間で約5億円が裏金化していた疑いがある。