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  • ヘビをも倒す!三本足のカエル最強伝説!? その1 【再読】 ~『金玉ねじぶくさ』巻七の二より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    それでは、『金玉ねじぶくさ』巻七の二「蛙も蛇を取る事」を読んで行きましょうヾ(๑╹◡╹)ノ" 霞亭文庫書誌詳細 ※この記事では霞亭文庫の画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 蛙《かへる》も蛇《へび》を取る事 唐土《もろこし》にハ鴆《ちん》と言ふ鳥《とり》有りて、一切有情《いっさいうじやう》の大毒《だいどく》なれバ、一日に千里《せんり》を走る猛虎《もうこ》も僅《わずか》か雀《すゞめ》程なる鴆を恐れて竹の林を城郭とせり。 竹ハ又、鴆の為大毒にて、藪《やぶ》有る上《うへ》を飛びぬれバ、己《おのれ》と落《お》ちて死するとかや。 此《こ》の鳥、江に降りて水を飲めバ、一切諸鳥、毒有らん事を恐れて其《そ》の水を飲まず。 山より犀《さい》と言ふ獣《けだもの》出て、又、其の水を飲みぬれば、毒を消《せう》せん事を計《はか》つて、其れより諸鳥も飲むとかや言ひ傳《つた》へ侍り。 然《しか》れども、其れは見

    ヘビをも倒す!三本足のカエル最強伝説!? その1 【再読】 ~『金玉ねじぶくさ』巻七の二より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 『金玉ねじぶくさ』←「キン〇マ」って読んだ人、手を上げて~っ!ヾ(๑╹◡╹)ノ" - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『曽呂里物語』巻四の四「万の物年を経ては必ず化くる事」には、三足の蛙がでてきましたが、この話ではザコキャラであっさりとやっつけられてしまいました。 kihiminhamame.hatenablog.comkihiminhamame.hatenablog.com なんだか、これでは三足の蛙がかわいそうなので、三足の蛙が活躍する話を取り上げたいと思います。 今回紹介するのは、『金玉ねじぶくさ』七の二「蛙も蛇を取る事」です。 え?キン〇マ??? キン〇マ袋がねじれたの??? ヾ(๑╹◡╹)ノ" んもう、こういう人がいるから困るのよねえ。何でこういうタイトルなのか序文に書いてあるから、文を読む前にまず序文を見て行きましょう。 霞亭文庫書誌詳細 ※この記事では霞亭文庫の画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 「金玉《きんぎょく》捻《ね》ぢ袱紗《ぶくさ》序」 儒佛《じゆぶつ》教へ異なれ共

    『金玉ねじぶくさ』←「キン〇マ」って読んだ人、手を上げて~っ!ヾ(๑╹◡╹)ノ" - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 「私の名はうんいちではない!」~「うんいち」という名前に隠された驚愕の真実!~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    アクセス数稼ぎのために煽《あお》ったタイトルにしてますが、「驚愕《きょうがく》の真実」と言うほどの内容ではないことを最初にお詫び申し上げます(笑)ヾ(๑╹◡╹)ノ" さて、『曽呂里物語』巻四の九「耳切れうんいちが事」を読んだわけですが、一つ気になったことがあります、それは主人公の名前です。kihiminhamame.hatenablog.comkihiminhamame.hatenablog.comkihiminhamame.hatenablog.com 主人公の名前「うんいち」は漢字で書くと「運一」「運市」「雲一」「雲市」といったところでしょうか。 ちょっと変わった名前ですよね。 もちろん、実際にそういう名前も存在するわけなのですが、なんか違和感を覚えたんです。 ※ちなみに「けいじゅん」は漢字で書くと「恵順」とか「慶順」でしょう。 なぜなら、「耳きれうんいち」より少し後に書かれた類似作品

    「私の名はうんいちではない!」~「うんいち」という名前に隠された驚愕の真実!~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 「耳なし芳一」のルーツ?「耳きれうんいち」その衝撃の内容とは? その3 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    今回でラストですヾ(๑╹◡╹)ノ" 果たしてうんいちは、けいじゅんの幽霊から逃れることができるのでしょうか? おなじみのシーンがでてきますよ~ヾ(๑╹◡╹)ノ" 前回同様、『曽呂里物語』は、ここに載せれる画像が無かったので、オリジナルをご覧になりたい方は、下のリンク先でご確認くださいね。 www.wul.waseda.ac.jp 【翻刻】 一つハけいじゆんとふらひのため。又ハうんいち かをんねんをはらハんためとて。寺中よりあひ百万べん の念仏をしゆ行しける。をの/\かねうちならしじゆ経し ける時にいつく共なく。けいじゆんかたちをあらハしいてきたり。 うんいちがひざをまくらにしてふしぬ。念仏のくりきによ りてひたねいりにねいり。性躰《しやうだい》もなかりけれハ。かゝるひま にうんいちまくらをはづし。はや国にかへり候へとて。馬を用《よう》いし てをくりぬ。道すがらいかにも身のけよだちあとよりと

    「耳なし芳一」のルーツ?「耳きれうんいち」その衝撃の内容とは? その3 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 「耳なし芳一」のルーツ?「耳きれうんいち」その衝撃の内容とは? その2 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回の続きです。 けいじゅん(弟子の尼)の幽霊に連れて行かれたうんいち(座頭)はどうなったのでしょうか? 前回同様、『曽呂里物語』は、ここに載せれる画像が無かったので、オリジナルをご覧になりたい方は、下のリンク先でご確認くださいね。 www.wul.waseda.ac.jp 【翻刻】 かの れうの戸をうちよりつよくさして。あくる日ハ外へも出 さすさてくれぬ。うんいち気つまりいかゝすへきとおもひな からすへきやうもなし。めうけつにぎやうしのかねのをとし けれハ。ぎやうしにあひてかへり候ハんまゝ。あなかしこよそへい つる事有まじといひていでぬ。さていかゝしていでんとあた りをさぐりまハしけれハ。いかにもきびしくとちめけれ ば出ることもならす。夜あけてけいじゆんハかへりぬ。かく する事二夜なり。そのうちに物たへてめいわくのあ まりに。三日めのあかつきぎやうしに出けるうちに。れう の戸をあらゝか

    「耳なし芳一」のルーツ?「耳きれうんいち」その衝撃の内容とは? その2 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 「耳なし芳一」のルーツ?「耳きれうんいち」その衝撃の内容とは? その1 ~『曽呂里物語』巻四の九「耳切れうんいちが事」より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    アクセス数が壊滅的になってきたので、アクセスを稼げそうなタイトルにしてみましたが、果たして効果は?ヾ(๑╹◡╹)ノ" というわけで、今回も『曽呂里物語』収録のお話を紹介します。 みなさまは「耳なし芳一」をご存知でしょうか? 小泉八雲の怪談で有名なお話ですね。 ストーリーなどは、もじのすけさん(id:mojinosuke)のブログを、ぜひご覧ください。mojinosuke.hatenablog.com 今回紹介する「耳切れうんいちが事」は、文章として残っている「耳なし芳一」系のお話としては最古のものです。 ちなみに、「耳なし芳一」系のお話は、ほかには延宝五(一六七七)年刊『宿直草《とのいぐさ》』巻二の一一「小宰相《こざいしょう》の局《つぼね》幽霊の事」があり、 小泉八雲「耳なし芳一」の直接の元になったのは、一夕散人《いっせきさんじん》作・天明二[一七八二]年刊『臥遊奇談《がゆうきだん》』巻二

    「耳なし芳一」のルーツ?「耳きれうんいち」その衝撃の内容とは? その1 ~『曽呂里物語』巻四の九「耳切れうんいちが事」より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 曽呂利が見た夢の話 ~『昨日は今日の物語』上巻より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    引き続き『曽呂里物語』を読んで行こうと思うのですが、もうちょっと時間がかかりそうで(ちなみに次は『耳なし芳一』系のお話です)、あんまり更新期間が空くと存在を忘れられそうなので、今日は小ネタでもヾ(๑╹◡╹)ノ" 『曽呂里物語』を書いたとされる(あくまでも設定ですが)曽呂利(一般的には「曽呂里」ではなく「曽呂利」表記をされることが多いです)のエピソードが、『昨日は今日の物語』という小話集(笑話集)にあります。 こういう更新に困った時に丁度いい短さのお話なので(笑)、読んでみることにしましょうヾ(๑╹◡╹)ノ" 一般的に曽呂利は、秀吉のお伽衆[面白い話とかする人たち]として知られますが、ここでは秀次のお伽衆ということになってます。 『昨日は今日の物語』上巻[元和・寛永ごろ(1615-1644)刊か] きのふはけふの物語. 上巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書

    曽呂利が見た夢の話 ~『昨日は今日の物語』上巻より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 【再読】化け物寺 その2 ~『曽呂里物語』巻四の四「万の物年を経ては必ず化くる事」~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回の続きですヾ(๑╹◡╹)ノ" えんよう坊は、こんかのかねん、けんやのばとう、そんけいが三ぞく、ごんざんのきゅうぼく という化け物仲間をお・も・て・な・しするために、関東の僧を捕ってって酒盛りをすると言う、化け物にとって素晴らしい事をするつもりです。 果たして関東の僧の運命はいかに!ヾ(๑╹◡╹)ノ" 前回同様、『曽呂里物語』は、ここに載せれる画像が無かったので、オリジナルをご覧になりたい方は、下のリンク先でご確認くださいね。 www.wul.waseda.ac.jp 【翻刻】 かの僧ハもとよりかくごしたる事ながらあれらかゑじ きにならんこと口おしきしだいなり。さるにてもばけものゝ 名字をたしかにきくに。まづゑんよう坊といふハ丸へうたんな るへし。こんかのこねんハひつじさるの方の河のなまつ。けんや のばとうハいぬゐの方の馬のかしら。そんけいの三そくとハた つミの方の三つあしのかいる。ご

    【再読】化け物寺 その2 ~『曽呂里物語』巻四の四「万の物年を経ては必ず化くる事」~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 【再読】化け物寺 その1 ~『曽呂里物語』巻四の四「万の物年を経ては必ず化くる事」~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    今回は、以前取り上げた『曽呂里物語』巻四の四「万の物年を経ては必ず化くる事」をちゃんと読み直していきます。 前回同様、『曽呂里物語』は、ここに載せれる画像が無かったので、オリジナルをご覧になりたい方は、下のリンク先でご確認くださいね。 www.wul.waseda.ac.jp 【翻刻】 四 萬の物年をへてハかならずばくる事 伊豫《いよ》の国いづしといふ所に山寺あり。郷里をへたつること 三里なり。かの寺さう/\のはじめ。にゐといふなにかし ぐハんとして年月をゝくりけるが。いつの頃よりか此寺に ばけもの有て。住寺《ぢうじ》の僧をとりて行かたしらす。其後た ひ/\住寺有けれ共いづれもいくほとなくとりをハりぬ。 今ハぬしなき寺になりしかハ。いかにもやふれてきりふ たんの香をたき。とぼそおちてハ月じやうぢうのともし火 をかゝくるともいひつへし。かゝる所に関東よりあしかゞの 僧とてのぼり。にゐがもと

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  • 左衛門 博多ぶらぶら - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    以前、キャラクターがちょろけんに似ているという事で取り上げた博多のお菓子「博多ぶらぶら」ヾ(๑╹◡╹)ノ" kihiminhamame.hatenablog.com ずっとべてみたいと思ったのですが、このたび、近所のスーパーで物産フェアみたいなのをやっていて、そこで入手することができましたヾ(๑╹◡╹)ノ" おもちとあんこのお菓子だったのねヾ(๑╹◡╹)ノ" 私の馴染みのお菓子で言うと、赤福に近いですねヾ(๑╹◡╹)ノ" この手のお菓子はあんまりべないんですけど、一口サイズで柔らかくておいしいのよ~ヾ(๑╹◡╹)ノ" 見かける事がありましたら、ぜひお試しあれヾ(๑╹◡╹)ノ" 僕もべたらおいしいよヾ(๑╹◡╹)ノ" 【 左衛門 】 博多ぶらぶら (12個入) × 1箱 メディア: その他 博多ぶらぶら(6入) メディア: 【第19回全国菓子博覧会 内閣総理大臣賞】博多ぶらぶら(6個入

    左衛門 博多ぶらぶら - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 【再読】リュウグウノツカイ ~『曽呂里物語』巻四の一「声良き者を龍宮より欲しがる事」~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    今回と次回(予定)はこのブログの初期に取り上げた『曽呂里物語(曽呂利物語)』の二編を読み直したいと思います。 初期の頃は今に比べるとかなり雑に読んでしまったので、心残りだったんですヾ(๑╹◡╹)ノ" まず、今回は巻四の一「声良き者を龍宮より欲しがる事」です。 『曽呂里物語』は、ここに載せれる画像が無かったので、オリジナルをご覧になりたい方は、下のリンク先でご確認くださいね。www.wul.waseda.ac.jp 『曽呂里物語』は怪談集で、寛文三(一六六三)年に出版されました。曽呂里(曽呂利)って人が語った話を集めた作品です。 曽呂里は、豊臣秀吉に御伽衆《おとぎしゅう》として仕えた、曽呂利新左衛門《そろりしんざえもん》のことです。要するに秀吉に面白い話を聞かせた人です。 もちろん、『曽呂里物語』は当に曽呂里がした話を集めたわけではなく、あくまでもそういう設定で書かれた作品なのであしからず

    【再読】リュウグウノツカイ ~『曽呂里物語』巻四の一「声良き者を龍宮より欲しがる事」~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 【特別編】名古屋まつり郷土英傑行列(2004年) - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    毎年、10月に行われる名古屋まつり郷土英傑行列、今年は中止になってしまいました。。。 なので、せめて過去の英傑行列の写真でも載せて楽しみましょうということでヾ(๑╹◡╹)ノ" とは言っても毎年英傑行列を見に行ってあるわけではないので、写真は2004年・2007年・2010年の三年分となりますヾ(๑╹◡╹)ノ" 今回は2004年の英傑行列ですヾ(๑╹◡╹)ノ" 三英傑は一般公募で選ばれるのですが、この年だけ特別に三英傑は中日ドラゴンズのOBが務めました。 三姫は名古屋市内の大手デパートの女性店員から選ばれます。 【愛知万博】 翌2005年に行われる愛知万博関係の乗り物。 右上の「めざせ日一」の垂れ幕を見ると分かるように、この2004年は中日ドラゴンズがリーグ優勝を果たしました。 【烏天狗】 どうやら私は大津通で撮影してたみたいですねヾ(๑╹◡╹)ノ" 【織田信長(谷沢健一)】 秀吉と家康は

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  • 続・愛宕山 ~『金草鞋』初編より[番外編]~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回書き忘れましたが、愛宕山はこの位置にあります。 (2021/12/16 一行のルートと新橋の場所が間違っていたので修正しました) ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 〔江戸切絵図〕 - 国立国会図書館デジタルコレクション 「新橋」はこの地図では「芝口橋」と表記されています。 江戸切絵図における愛宕山では、神社・男坂・鳥居が確認できます。 で、こちらが実際の男坂、別名出世の石段です。 写真の撮影日は全て2012年3月です。 上から見ると急勾配さがよくわかりますね。 男坂の右手には緩やかな女坂があります。 で、こちらは明治時代に作られた、さらに緩やかで車でも上れる新坂。 カリン塔の頂上に上ると、カリン様がいましたヾ(๑╹◡╹)ノ" 間違えた、男坂を上ると愛宕神社があります。 馬で男坂を駆け上った曲垣平九郎《まがきへいくろう》の顔ハメパネル。

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  • 愛宕山 ~『金草鞋』初編より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【翻刻】 中之巻 愛宕山《あたごさん》 神明より増上寺へ参詣し、それより愛宕へ参りける。 山上より品川沖を一目に見渡し、風景言葉に尽し難し。 千久羅坊、此の男坂を登るとて 狂 天狗旗《てんぐばた》 程に愛宕《あたご》の 坂さあへ よんこやくとう 上がるだんべい 狂 金/玉のう 吊るくしながら 坂さあで ぶらりへこしハ だらかしにけり 案内 「馬喰町のアタゴ屋[旅籠屋《はたごや》]から、アタゴた[「あちゃこちゃ」または「あちこち」]出掛けて愛宕へ来たら、腹が減つた、アタゴ[穴子《あなご》]の蒲焼きで茶漬りたい物だ」 「女がこの坂を上がつたら、さぞ濡れて良かろう」 【現代語訳】 中之巻 愛宕山《あたごさん》 芝の神明宮から増上寺に参詣し、それから愛宕山に

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  • 芝公園 芝東照宮 新橋 ~『金草鞋』初編より[番外編]~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    モチベーション低下でなかなか更新ができないので、とりあえず、前回の増上寺に隣接します、芝公園や芝東照宮の写真でも載せることにしますヾ(๑╹◡╹)ノ" 撮影日は同じく2012年3月です。 芝東照宮 芝東照宮は、元は増上寺内にあったのだが、明治の神仏分離令によって分けられた。 公孫樹 芝東照宮内にある、徳川家光お手植えのイチョウの木。天然記念物。 丸山貝塚 芝公園内の丸山に残る貝塚。丸山の上には丸山古墳がある。 銀世界の梅 芝公園内にある梅園。江戸時代に現在の東京ガスの敷地にあった「梅屋敷銀世界」が移設された。(私が行った時はメジロがたくさんいました) 災害用マンホールトイレ 芝公園内に設置されている。災害時にはすぐトイレとして使用できる。 そういえば、新橋もちらっと出てきたので、新橋駅前の写真もヾ(๑╹◡╹)ノ"kihiminhamame.hatenablog.com SL広場 物のSLが

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  • 野暮の小僧 ~『正直咄大鑑』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    せっかく増上寺を取り上げたので、増上寺が出て来る話でも紹介しようかなと。 さすがに徳川家の菩提寺である増上寺の名を出すのははばかられるので、ここでは常笑寺と変えられていますがw 石川流宣《いしかわとものぶ》作『正直咄大鑑《しょうじきばなしおおかがみ》』(元禄七[一六九四]年刊)巻五の五 ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 正直咄大鑑 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 第五 野暮《やぼ》の小僧 芝土器町《しバかわらけまち》常笑寺《じやうせうじ》に寒龍《かんりう》と言ふうて十四、五になる小僧有り。 心様《こころざま》しどけなく、取り成りたよ/\と、物打ち言ひたる言葉、強からぬ有様、楊柳《やうりう》の観音とも言ひつべし。 ある時、懇《ねんご》ろなる旦那、夜《よ》更《ふ》くるまで遊び留まりたれば、伽《とぎ》にとて、彼の小僧を側

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  • 増上寺 ~『金草鞋』初編より[番外編]~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回、延高と千久羅が増上寺に向かう所で終わりましたが、次のページでは増上寺の様子は描かれず、愛宕山の様子が描かれています。 さすがに増上寺がかわいそうなので、今回は2012年3月に私が増上寺に行った時に撮った写真があったので載せることにします。 増上寺 浄土宗のお寺。明徳4[1393]年、江戸貝塚の地で開山。現在の地(東京都港区芝公園)には慶長3[1598]年に移された。 01 大門《だいもん》 増上寺の表門。昭和12[1937]年に再建されたもの。 02 大門に掲げられた板看板 毎年四月の御忌大会《ぎょきだいえ》のお練り行列に加わる天童稚児の募集看板。 03 三解脱門《さんげだつもん》 増上寺の山門(中門)。元和8[1622]年に再建されたもの。 04 グラント松 明治12[1879]年、アメリカのグラント大統領に植えられた松。 05 慈雲閣《じうんかく》 増上寺の開山堂。平成元[198

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  • 芝の神明宮 ~『金草鞋』初編より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    一行は芝の神明宮に向かいますヾ(๑╹◡╹)ノ" ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 芝神明宮《しばしんめいぐう》 日橋通り真つ直ぐに、京橋を渡り、尾張丁の布袋屋・亀屋を見て肝を潰し、新橋を過ぎて芝の神明へ到りけるに、折節、湯立ての大釜、神前にありければ、 狂 あの釜《かま》で 飯サ 炊きやるか 出来秋《できあき》の 神明[「神明」と「新米」を掛けたか]ならバ 旨くあんべい 「『これから増上寺様へハどふ行きます』と聞いたら『突き当りて右《ミぎり》の方へ行け]とあそこで人《ふと》が言ひ申したから、向かふから来る人《ふと》へそつとぶつかつて聞ゝますべい。 我意《がい》に酷く突き当たつたら、布袋腹《ほてばら》のう突つ立つだんべい」 「成程《あるほど》、お江戸は良《ゑ》い女の在る所《

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  • 魚河岸で魚尽くし その4 ~『金草鞋』初編より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    このページの最後は魚河岸の者の会話部分ですヾ(๑╹◡╹)ノ" ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 「晩には又、橋詰《はしづめ》の天麩羅《てんぷら》をやらかすべい。 あいつハ旨いの天井だ」 「俺ハ蛸を見ると死んだ嚊《かゝあ》の事を思ひ出してならねへ。 あいつハ惜しい事をした」 【現代語訳】 魚河岸の者B 「今晩は日橋の橋詰で天ぷらでもべよう。 あそこの天ぷらは旨いの天井だ[一番旨い][天ぷらと天井を掛けた]」 魚河岸の者C 「俺は蛸を見ると死んだ女房の事を思い出してしかたない。 早くに死んで、あいつは可哀想だった」 【解説】 蛸(おそらく前回のお侍さんが買った蛸)を見て亡くなった奥さんを思い出す魚河岸の者、せめて白魚とかを見て思い出してあげてください!ヾ(๑╹◡╹)ノ" 次

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  • 一人旅は寂しい鼻毛さん ~『金草鞋』冒頭 その5~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション 前回までに登場した変体仮名に〇をつけました。 正解はこちらヾ(๑╹◡╹)ノ" 今回覚えていただきたいのはこの文字。 一文字のように見えますが、これは「こと」いう二文字ををくっつけた、合略仮名というものですヾ(๑╹◡╹)ノ" 【原文】 さて/\、一人旅と申す物ハ、寂しい物で御座る。 いや幸ゐの事じや、あれへ行かるゝ僧が御座る。 言葉を掛けて同道致そふと存ずる。 【現代語訳】 それにしても、一人旅と言うものは、寂しいものでございますな。 おや、これ幸いなことに、あそこに私と同じ方向に進む僧がいるではないですか。 声をかけて道連れにいたそうとと思います。 【解説】 鼻毛延高《はなげののびたか》のセリフの続きです。 一人旅で寂しい所に、先を行く僧侶を発見、い

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